初開催の建築イベント

世界を舞台に活躍する建築家から未来を担う作家、総勢23組に焦点をあてた建築のイベント「ひろしま国際建築祭2025」が2025年10月4日(土)から11月30日(日)まで、広島県福山市と尾道市の7会場で開催中。今回が初開催となる本建築祭は、「建築」を通じて未来の街づくりを提案し、こどもの感性を育み、地域の活性化を促進するとともに、名建築を未来に継承することを目指し、今後3年に一度の開催を行うとしている。

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「ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界に跳躍する9人の建築家」(尾道市立美術館)©Tatsuya Tabii

初開催の今回は、建築家・安藤忠雄設計の尾道市立美術館で、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー建築賞」受賞の日本人建築家8組9名を紹介する展示「ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界に跳躍する9人の建築家」が行われる。美術館の前庭には同賞受賞の坂茂が、阪神・淡路大震災の際に被災地のために考案した「紙のログハウス」を設置するほか、神勝寺 禅と庭のミュージアムでは、将来福山で再現を計画している丹下健三自邸の1/3の模型や関連展示、藤本壮介による瀬戸内海に構想中のプロジェクトなど、日本を代表する建築家による作品、その思想が紹介される。

また、建築をより身近な存在として捉えてもらうため、堀部安嗣、石上純也、中山英之による移動型キオスクも小さな建築として福山や尾道の街の中に登場。さらに建築家によるトークイベントや親子で参加できるワークショップ、建築にまつわる映画上映など、様々なプログラムも実施される。

内容

  • 尾道エリア
『ナイン・ヴィジョンズ:日本から世界へ 跳躍する9人の建築家 Nine Visions: Japanese Architects from Japan to the World』
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「ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界に跳躍する9人の建築家」『紙のログハウス』 坂 茂(尾道市立美術館)©Tatsuya Tabii

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ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界に跳躍する9人の建築家」 伊東豊雄(尾道市立美術館)©Tatsuya Tabii

建築界のノーベル賞と称される「プリツカー建築賞」の国別最多受賞国である日本。その魅力に迫る展示となっている。出展建築家は丹下健三、槇文彦、安藤忠雄、妹島和世・西沢立衛/SANAA、伊東豊雄、坂茂、磯崎新、山本理顕。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:00-17:00 (入館は16:30まで) 月曜休(月曜が祭日の場合は火曜休)
会場:尾道市立美術館

Architecture Voice from LOG |「建築の声」を聞く

LOGはカフェやギャラリーを併設したホテル。1960年代の建物をインドの建築ファーム、スタジオ・ムンバイがリノベーション。ここでは体験型の展示が行われる。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:11:00 - 17:00(最終受付16:30まで) 無休
会場:LOG

うつすからだと、うつしの建築

尾道本通り商店街にある築90年の元銀行だった建物を会場に、写真家・高野ユリカが尾道にある古建築や建築のある街の風景などをカメラに収めた写真展を開催。

会期:10月4日(土)~11月3日(月・祝)
時間:10:00~18:00(最終入場17:45まで)水曜休
会場:まちなか文化交流館「Bank」

移動型キオスク̶小さな建築プロジェクト『風景が通り抜けるキオスク
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「移動型キオスク̶小さな建築プロジェクト『つぼや』」堀部安嗣 (神勝寺 禅と庭のミュージアム 無明院)©Tatsuya Tabii

中山英之×モルテンが設計を担当。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:10:00~17:00 無休
会場:ONOMICHI U2前のオリーブ広場

  • 福山エリア
NEXT ARCHITECTURE | 建築でつなぐ新しい未来
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「NEXT ARCHITECTURE 建築でつなぐ新しい未来」川島範久 (神勝寺 禅と庭のミュージアム 無明院)©Tatsuya Tabii

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「NEXT ARCHITECTURE 建築でつなぐ新しい未来」藤本壮介 (神勝寺 禅と庭のミュージアム 無明院)©Tatsuya Tabii

7万坪の敷地に、古建築から現代建築まで建ち並ぶ臨済宗建仁寺派の特例地。建築界の未来を担う建築家が環境と社会の結びつきを探り、新たなヴィジョンを提示する試み。出展建築家は藤本壮介、石上純也、川島範久、VUILD/秋吉浩気、Clouds Architecture Office。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:00~17:00(最終受付は16:30まで) 無休
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム

建築文化再興プロジェクト「成城の家」の写し ―丹下健三自邸の再現・予告展
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『建築文化再興プロジェクト「成城の家」の写し ―丹下健三自邸の再現・予告展』丹下健三(神勝寺 禅と庭のミュージアム 無明院) 模型/ 1:3 2018年 森美術館所蔵 ©Tatsuya Tabii

戦後日本の建築界をリードしてきた建築家・丹下健三が、1953年に東京・成城に自邸として設計した住居(現存せず)を福山市内の瀬戸内海を見下ろす丘の上に再現するプロジェクトの予告展。出展建築家は丹下健三。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:00~17:00(最終受付は16:30まで) 無休
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム

移動型キオスク̶小さな建築プロジェクト『つぼや』

堀部安嗣×ウッドワンが設計を担当。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:00~17:00(最終受付は16:30まで) 無休
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム

後山山荘(旧・藹然荘)の100年とその次へ | 福山が生んだ建築家· 藤井厚二

地元・福山が生んだ建築家・藤井厚二と、その設計とされる鞆の浦の住宅に関する展示を行う。出展建築家は藤井厚二、前田圭介。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:30 - 17:00(最終受付は16:30まで)月曜休(月曜が祭日の場合は火曜休)
会場:ふくやま美術館

移動型キオスク̶小さな建築プロジェクト『雲が降りる

石上純也×常石造船×ツネイシカムテックスが設計を担当。

会期:10月4日(土)~11月30日(日)
時間:9:00~17:00 無休
会場:JR福山駅

「ひろしま国際建築祭2025」開催概要

会期2025年10月4日(土)~11月30日(日)
会場広島県福山市と尾道市の7会場
チケット購入専用ページより
URLhttps://tinyurl.com/38em9y4r