adf-web-magazine-art-paris-2026-2前田英里

毎年春、アート・パリがグラン・パレに戻ってくる。今年もワクワクしながら、入場してすぐプロミス・セクションへ直行。プロミスは、設立10年以内のギャラリーが集まるセクション。フレッシュなエネルギーに溢れている。私がいつも最初に向かう場所。

今年、意外なことに気づいた。陶芸作品がとにかく多かった!

自由に遊ぶ、粘土

陶芸といえば、素材への敬意、本来の色や質感を大切にするミニマルな美しさ。そういうイメージが枠と思う。素敵だけど、静かな世界。

プロミス・セクションで見たのは、その真逆だった。

特に印象に残ったブースは:
  • EDJI Gallery — Philippine d'Otreppe
  • Double V Gallery — Maximilien Pellet
  • C+N Canepaneri — Deng Shiqing & Holly Stevenson
  • Galerie Bao — Nguyễn Duy Mạnh
  • Chiguer Art Contemporain — Abdelmalik Berhiss & Pitseolak Qimirpik
  • La Peau de l'Ours — Rémy Pommeret

どのギャラリーを見ても、同じ感覚があった。アーティスト達が楽しんで作ってるという感覚が伝わってくる。ユーモアがあって、軽やかで、どこか子どもみたいな自由さ。

陶芸はシェイプシフターだということ。何にでもなれる。こうあるべきという決まりはない。その自由を完全につかんでいる。挑発したいからじゃなくて、そうやって作ることが純粋に楽しいから。

このセクションを出るとき、この素材への信頼がさらに深まっていた。adf-web-magazine-art-paris-2026-1

今年のテーマ「バベル」は、芸術と言語、記号の意味、文化を越えて伝わるものと失われるものについて。パリを拠点に活動する日本人アーティストとして、日本語で考えてフランス語の中で作る私にとって、これは普通の日常。その日常が反映された空間があって、よかった。

プロミス・セクションのアーティストの半数以上が女性だった。新進の日本人女性アーティストとして歩きながら、何かが変わったと感じた。数字の話じゃなく、その場の空気として。

2階を降りたとき、頭の中はいっぱいで、少し疲れていた。いいフェアの後の、ちょうどいい疲れ方。粘土のこと、自分の作品についてもを考えさせられるじかんでした!

前田英里

パリを拠点とする日本人現代アーティスト。ADF Web Magazineで他の記事も読めます。

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