江戸末期から昭和初期にかけてデザインされたパッケージやラベルなどのデザイン集
デザイン集『開化図案 文明開化にはじまる商業デザイン』が光村推古書院より刊行された。江戸末期から昭和初期にかけて、西洋のデザインを参考にしながら手掛けられたパッケージやラベルなどのデザインを所収。書体や飾り罫、色調などデザインソースになるデザイナー、クリエイターにとっての参考書となる。文明開化の足音高く、西洋の文化を貪欲に吸収し、近代化を急いだ日本。西洋のデザインを参考にしながら、日本らしさを伝える輸出品のパッケージやラベル、またビールやタバコなど「ハイカラ」な商品を彩るパッケージなどが、当時の日本の商業や生活を盛り上げた。
本書は人気のレトロデザイン集『浪漫図案』『モダン図案』に続くシリーズ第三弾となり、章ごとの解説文には、当時の時代背景なども記され、読み物としても楽しめる内容となっている。
編者プロフィール 佐野宏明
1960年兵庫県篠山市生まれ。1983年姫路工業大学卒業後、電機メーカー勤務。1990年頃から商業美術に興味を持ち、広告資料、ラベル、パッケージ等を蒐集。2014年「浪漫図案-明治・大正・昭和の商業デザイン-」展(大阪くらしの今昔館)を開催。編著に、2010年『浪漫図案』、2019年『モダン図案』(どちらも光村推古書院)。