「虚構と現実の関係性」を可視化する

木原健志郎個展「Wings」がARTDYNEで2025年4月19日(土)から5月6日(火)まで開催中。木原が新たに展開する静物画シリーズ《リビング・フィギュア》を中心に、「生」と「死」、「虚構」と「現実」が交錯するその独自の絵画世界が紹介されている。

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《Cicada》 2025 Oil on canvas 1620×1303mm

ある日、制作のためにフィギュアをリペイントしていた木原の目に留まったのが卓上のサボテン。「塗装されたサボテンは、“生きたフィギュア”になり得るのか?」そんな問いをきっかけに、《リビング・フィギュア》シリーズは誕生した。塗料をまとった植物や虫、肉片といったモチーフたちは、やがて朽ちゆく運命にありながらも、薄く重ねられた塗膜によってその形を保ち、「生」の痕跡をとどめようとする。ここで木原は、虚構(フィギュア)と現実(生命体)という二項のあわいにある“ズレ”を、鮮やかに浮かび上がらせた。

本展は、木原健志郎が一貫して取り組んできた「虚構と現実の関係性」を可視化する、静かで力強い試みとなっている。

木原健志郎

1997年兵庫県生まれ
2022年尾道市立大学大学院 美術研究科美術専攻 修士課程 修了(M.F.A.)

個展
2023年「ヒーロー」(ARTDYNE、東京)

主なグループ展
2025年第28回 岡本太郎現代芸術賞展(川崎市岡本太郎美術館、神奈川)
2024年「Dimensional Fantasia」(GR gallery、ニューヨーク)
「face to face Vol. IV」(Bunkamura Gallery 8/、東京)
2023年木原幸志郎・木原健志郎 二人展(阪急メンズ大阪、大阪)
2022年「はじまれり」(ARTDYNE、東京)
AaP2022(ロイドワークスギャラリー、東京)
木原幸志郎・木原健志郎二人展「Figure and Ground」(Artglorieux、東京)
木原幸志郎・木原健志郎二人展「Stranger」(ロイドワークスギャラリー、東京)
ブレイク前夜展2022(Artglorieux、東京)
One FACE 2022(ロイドワークスギャラリー、東京)
二次元派展(代官山ヒルサイドフォーラム・N&A Art SITE、東京)
2021年木原幸志郎・木原健志郎二人展「Infinity Mirror」(Gallery A8T、仙台)

木原健志郎個展「Wings」開催概要

会期2025年4月19日(土)~5月6日(火)
時間12:00~19:00
会場ARTDYNE
休廊日月火水
URLhttps://www.art-dyne.com/