香川県の離島「本島」がフリッツ・ハンセンの世界に染まる
香川県丸亀市に属する離島「本島(ほんじま)」が、2022年9月29日(木)から11月6日(日)の期間、港の本島スタンド、ブリュワリー、ゲストハウスなど、島内の様々なスポットをフリッツ・ハンセンの世界観で彩る。2019年に開催した地域活性化のためのイベント「フリッツ・ハンセン庵」の第2弾として、空き家を利用したフリッツ・ハンセン コレクションの展示も行う。各ロケーションでは、サカナクションの山口一郎率いるNFの青山翔太郎が、本島に伝わる民謡をベースに制作した楽曲や、ニコライバーグマンによるフラワーアレンジメントを楽しむことができる。
香川県の本島は、瀬戸内海に浮かぶ離島。塩飽諸島の中でも最も人口の多い島である。戦国時代には塩飽水軍が活躍し、江戸時代には海運で栄えた。また、江戸時代には自治権が安堵され、その歴史を物語る史跡や街並みが有名だ。今回の展示は、「瀬戸内国際芸術祭2022」の会場となっている本島で、芸術祭の会期に合わせて行われる。
フリッツ・ハンセン庵
フリッツ・ハンセンが、正規販売店であるCONNECTの高木代表が取組んでいた、北欧インテリアを軸に考える地域活性化の活動に共感したことから始まった「フリッツ・ハンセン庵」。本島の笠島エリアにある空き家をフリッツ・ハンセンの世界観で設え、日本の建築とデンマークの名作家具たちの融合を楽しむことができる空間を用意する。フリッツ・ハンセン庵内のフラワーデザインはデンマーク人のフラワーアーティストのニコライ バーグマン率いるフラワーデザインブランド Nicolai Bergmann Flowers & Designによるインスタレーション。このような活動を通して地方への関心が増し、デザインの魅力を感じてもらうことで様々なアイデアに繋がるようなきっかけになれば、との思いで開催する。また、このような展示を含めたCONNECTの住宅リノベーションや新築プロデュースの活動は、本島が抱える空き家や空き地問題の解決への第一歩としても期待されている。
フリッツ・ハンセン庵の周辺では高木がデンマーク王立芸術アカデミー(KADK)の学生と取り組んでいるリノベーションプロジェクト物件を見ることもできる。高齢化に伴い民宿の営業が難しくなっている実情を改善すべく、気軽に宿泊できるゲストハウスのオープンを目的にプロジェクトを進めている。
またフェリーの船着き場にある「Honjima Stand(ホンジマスタンド)」は、長く営まれていた島で唯一の定食屋が高齢を理由に閉店してしまった跡地を高木が引き継いで島の情報発信の場として営業を再開している施設である。会期中は日本のデザインオフィスnendoがデザインしたN01(エヌゼロワン)チェアを紹介するN01カフェとして、訪れる方々を迎える。
古くは豊臣秀吉の時代から瀬戸内の海上交通の要にもなっていた本島の古民家が、日本建築に調和するデンマークデザインの空間となる本イベント。瀬戸内の穏やかな海の景色と雄大な瀬戸大橋のパノラマとともに、フリッツ・ハンセンの世界に浸ってみてはいかがか。
「フリッツ・ハンセン島」開催概要
会期 | 2022年9月29日~11月6日 |
場所 | 香川県丸亀市本島 |