新作となる16点の大型連作を展示
「描く」と「書く」の間を主題に、平面・彫刻・映像・インスタレーション・パフォーマンスなど様々な制作活動を展開している鈴木ヒラクによる展覧会「海と記号 Ocean and Signs」がポーラミュージアムアネックスで2025年4月25日(金)から6月8日(日)まで開催される。

海と記号 #06 2025 シルバーインク、顔料、土、アクリル、キャンバス│200 x 145 x 5cm (16点組) photo by Ooki Jingu © Hiraku Suzuki Studio
鈴木ヒラクはドローイングの概念を拡張、空間や時間に潜在する線を探求し、世界各地の古代の洞窟壁画から植物や鉱物、光の軌跡といった非人間の描く線の断片までをアーカイヴし、身体を通して再構築することで「ドローイングの生態学」ともいえる独自の体系を生み出してきた。本展では、深海や宇宙を想起させる瞑想的な青の背景にシルバーで描かれた連作《海と記号》(2025年)を中心に、16点組の大型キャンバスを円環状に配置。水中を漂う発光プランクトン、あるいは細胞分裂や超新星などを想起させる記号群が脈動する。また、考古学的遺物の写真をシルバーで塗り消し、架空の記憶を描き出す《Casting (Ocean)》(2025年)や、新作映像インスタレーションもあわせて展示される。
鈴木ヒラク
1978年生まれ。アーティスト。東京芸術大学大学院修了後、シドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなど各地で滞在制作を行う。主な個展に『今日の発掘』群馬県立近代美術館(群馬、2023年)がある他、これまでに金沢21世紀美術館(石川、2009年)、森美術館(東京、2010年)、銀川現代美術館(中国、2016年)、MOCO Panacée(フランス、2019年)、東京都現代美術館(東京、2019年)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加。2016年よりドローイング研究の国際的プラットフォーム『Drawing Tube』を主催。作品は金沢21世紀美術館、東京都現代美術館の他、アニエスベー・コレクション(フランス)やロンドン芸術大学(イギリス)などに収蔵されている。作品集に『SILVER MARKER―Drawing as Excavating』(HeHe、2020年)など、著書に『ドローイング 点・線・面からチューブへ』(左右社、2023年)がある。
「海と記号 Ocean and Signs」開催概要
会期 | 2025年4月25日(金)~6月8日(日) 会期中無休 |
時間 | 11:00~19:00 (入場は18:30まで) |
会場 | ポーラミュージアムアネックス |
料金 | 無料 |
URL | https://tinyurl.com/mvurtama |