デジタルネイティブ世代からの問いかけ

熊倉涼子山﨑愛彦による二人展「Links, Embed Images」がGallery & Bakery Tokyo8分で2025年5月31日(土)から7月1日(火)まで開催される。熊倉、山﨑はともに1990年代前半生まれのデジタルネイティブ世代。制作プロセスにデジタル的な思考や手法を用いながらも、芸術表現としては伝統的な部類に属する「絵画」形式にこだわり作品制作をしている。

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本展覧会タイトルには、Adobe Illustratorの画像配置機能に由来する「Links, Embed Images」が採用されており、リンク(外部参照)と埋め込み(内部化)というテクノロジー概念が、両アーティストの絵画におけるイメージの扱い方・姿勢と重ね合わせられている。歴史の中で形成されてきた図像や多様な描写法を取り入れ、多視点的・多層的な構成によって「見ること」の本質を問いかける熊倉と、SNS上に日々共有される画像群を起点とし、デジタル時代における絵画の意味と存在感を探る山﨑による共振と問いかけを味わえる。

熊倉涼子

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1991年東京生まれ。2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。現在、東京を拠点に活動している。

歴史の中で人々が世界を理解しようとする過程で生まれたイメージを元に、絵画を制作。あるひとつの事柄に対して多面的な視点で図像を集め、それを元に作品を構成している。そのようにして同じものに関する性質の異なるイメージを等価に扱うと共に、写実的な描写や落書きのような線などの複数の描写法を混ぜたり、画中画やだまし絵の手法を用いて描くことで、視覚的にも揺さぶりをかけ、目に見えるものとは何かを問う作品を制作している。

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熊倉涼子《Images about Loaves (St. Honoré)》、116.7×91.0cm (F50)、キャンバスに油彩、2025年

山﨑愛彦

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1994年札幌市生まれ。京都市在住。
2016年札幌大谷大学芸術学部美術学科造形表現領域絵画分野卒業。
2020年北海道教育大学大学院教育学研究科 教科教育専攻 美術専修(油彩画)修了。

現在、京都市立芸術大学美術研究科博士課程(版画)在籍中。

デジタルトランスフォーメーションが進む社会における絵画がどのようなものになるかを実践的に検討している。近年は無名の個人がSNSでシェアする画像(綺麗な空や旅行先の風景や食事など)を、寿命以上に永く残せるメディアとして絵画を制作している。タイトルの「8da0b6」は、自身が14年間使用しているSNSのIDであり、SNSに掲載した画像を元に広義の「自画像」を制作している。

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山﨑愛彦《8da0b6(豊崎、OSPA)》、525×450mm、キャンバスにアクリル絵具、シルクスクリーン 2025年

熊倉涼子・山﨑愛彦 二人展「Links, Embed Images」開催概要

会期2025年5月31日(土)~7月1日(火)
時間8:00〜19:00
会場Gallery & Bakery Tokyo 8分
URLhttps://tinyurl.com/zzytwtjy