希少な作品の数々

永田コレクションの全貌公開〈二章〉北斎-「葛飾北斎期」・「戴斗期」編」が島根県立美術館で9月10日(水)から11月3日(月・祝)まで開催される。北斎研究者・永田生慈(1951-2018)より寄贈された県外不出の「永田コレクション」より選りすぐりの作品が公開される。

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『椿説弓張月 前編』 島根県立美術館蔵 (永田コレクション)

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『北斎漫画』 島根県立美術館蔵(永田コレクション)

北斎は40代半ば、今日広く知られている画号・「葛飾北斎」を名のり、曲亭馬琴ら当代随一の戯作者と提携して「読本」(長編小説)の挿絵を精力的に制作。数々の作品が大ヒット、名声を高め浮世絵界に確固たる地位を築いた。50代に入った北斎は次に「戴斗」と号し、次第に「絵手本」の分野で数多くの作品を発表。森羅万象を描き尽くした北斎畢生の大作『北斎漫画』(初編から十編まで)が描かれたのは、この時期になる。

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『新編水滸画伝 初編前帙』【通期展示】島根県立美術館蔵(永田コレクション)

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『北斎漫画』【通期展示】島根県立美術館蔵(永田コレクション)

「永田コレクション」には、「葛飾北斎期」で約450件、「戴斗期」で約200件の作品が収められており、本展ではその中から、錦絵、摺物、版本、肉筆画の各分野の逸品が一挙公開。特に北斎が当該期に傾注した読本(長編小説)と絵手本については、およそ500冊を細大漏らさず展示。この両版本の分野で第一人者となった北斎が魅せる版本世界を体感できる展示となる。

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『頼豪阿闍梨怪鼠伝 前編』・・初摺本

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『頼豪阿闍梨怪鼠伝 』・・後摺本

本展では読本の希少な「初摺本」(いわゆる初版)と、のちに広く出回る「後摺本」を比較して展示をしているものもあり、その違いや比較することで北斎が本来目指していた表現なども伺い知ることができる。

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【第5期展示】 《冨嶽三十六景 凱風快晴》 島根県立美術館蔵(永田コレクション)

また、同時期展示として2階「北斎展示室」では《冨嶽三十六景》、肉筆画の優品も展示されており企画展と併せて観覧できる。

永田コレクションの全貌公開〈二章〉北斎-「葛飾北斎期」・「戴斗期」編 開催概要

会期前期:2025年9月10日(水)~10月5日(日)
後期:2025年10月8日(水)~11月3日(月・祝)
時間9月 10:00~日没後30分(展示室への入場は日没時刻まで)
10・11月 10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
会場島根県立美術館 企画展示室
URLhttps://tinyurl.com/27jk2kry