TOKYOの源流 山郷 × 現代アート 紅葉と共に散策しアートを感じるプロジェクト

クリエイティブクラスターは、東京都の源流域にあたる檜原村を中心とした秋川渓谷流域を会場(檜原村4会場・あきる野市1会場)とした地域回遊型アート展「ひのはらアート2022~生活藝術とむらのよさ」を2022年10月22日から約一ヶ月間開催する。開催に向け、参加アーティストや作品情報、開催会場の魅力を紹介した公式サイトも公開する。

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ひのはらアート2022_案内

なぜ檜原?TOKYOの村?

世界的に大きな変化が起こる中、暮らしや価値観にも大きな変化が起こっている。その変化の中、自然を維持し新たな生活様式や地域づくり、持続可能な社会育成への取り組みが進められ、山間部やその周辺地域、離島などでの新たなクリエイティブ活動や暮らし方、働き方も生まれはじめている。東京都でありながら日本の原風景を残す「山郷」、TOKYOの村・檜原村を源流として多くのファンを持つ秋川渓谷エリア(同村・あきる野市)もそういった新たな取組みが進むエリアのひとつ。村に拠点を移し、新しいビジネスと生活を始めるひと、作家活動の拠点とするアーティストも増えつつある。檜原村でのアートイベントプロジェクトはこういった社会育成とアートの可能性を融合した「生活藝術」を体感できるイベントとして、国内外で合計17名の才能溢れるアーティスト作品を観るだけではなく、山郷の原風景や自然と作品の融合体験、ここで過ごす時間とともに包まれる環境を五感で感じ、新しい「いいこと、いいもの」を見つけていただける場として展開している。

見どころ

秋川の源流「ひのはらむら」はなんか「いい」らしい。
そんな「むらのよさ」が、アートが展開することにより、秋の紅葉とともに解像度を高め響きあう。
そして、像を結んだ、3つの「いい」。

いいアートと出会う:山郷に溶け込むアートに触れる

TOKYOの「むら」である檜原村を源流とする秋川は、多摩川となり、世田谷を経て羽田へと東京を貫く。その源流の自然と中世まで遡れる村の風土と交響する作品を古くからある屋敷等で展開、山郷を見立てに多彩な鑑賞体験が得られる。テクノロジーアートのR&D(研究開発)フィールドを体感いただける展示スペースでは、「第25回文化庁メディア芸術祭」アート部門大賞作家である、「anno lab(あのラボ)」による会場では展示が不可能だった自然現象を取り入れたメディアアートの世界を体験。水滴が光を奏でるテクノロジー作品などを展示。

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anno lab x RYOICHI KUROKAWA「float」

また、デジタルアート集団チームラボが発信する、まるで秘仏のように古民家に鎮座する作品など、自然とテクノロジーが幽玄に溶け込混んだ展示、山の恵みから生まれる彫刻やインスタレーションなど、自然と風土に変幻に溶け込むアートを紅葉の秋川渓谷を巡りながら楽しむことができる。

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チームラボ「生命は生命の力で生きているⅡ」

いい感性にふれる:「生活藝術」が広げる可能性に触れる

現代アートがあらゆるかたちで注目される現在、それを担うアーティストたちは常に生活の中から着目を得てさまざまなマテリアルで創造を営む。中世にまで遡れる秋川流域の人々の営み、たとえば木を植え育むといった持続的継続からうまれる諸象もまた創造的なものということができる。山郷で持続的に積み重ねられていく「創造」とアーティストによる「創造」が結びつくことにより、新たな営み「生活藝術」が生まれ、持続的創造と文明のサイクルが少しずつ動いていくと考えている。本展では、サイバーパンク彫刻家・スペースアーティストの中谷健一が現地の木を用いて作り出した、深き森の息吹を伝える作品、沖縄県八重山諸島の営みを版画とし、南国のアイコンとなり注目される作家、池城安武が舞台を変えて、檜原村源流の風土にインスパイヤされた作品などを展開。

いい環境を実感する:TOKYOの源流の体験価値を高める

会場では作品鑑賞だけでなく「生活藝術」を反映した、TOKYOの源流ならではの「体験」を提供するプログラムも展開。立体プラバンアートの第一人者として知られ、日常のなかのさまざまな素材を誰もがつくれるクリエイティブへ昇華させていることで常に満員人気のワークショップを主催するデザイナーでもある NanaAkua(ナナアクヤ)は、本「ひのはらアート」から開発した森の仕事で生まれたゴミ(おがくず)をアップサイクルして「ひのはらの木のねんど」として昇華させた作品をつくるともに、誰もがたのしめる新しい森の恵みの贈り物をつくる。「生活藝術」から生まれた作品を販売するマーケット「POP-UP TOKYO」 が誕生するなど、藝術と風土、自然から生まれるTOKYOの源流の恵みをもとにした新たな体験と価値・取り組みを提案、展示し、紹介する。

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中谷健一「グリッジたぬき」

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池城安武「hinohara stripe」

出展作家を公募・支援する「オープンコール」の実施

招待作家やプロジェクトのほか、出展公募「オープンコール」によるアーティストへの展示参加応募も実施。選ばれた展示を通じて、これからの作家たちを応援する場として提供する。

  • 審査員:四方幸子
  • キュレーター:武居利史 美術評論家・アートエデュケーター・前府中市美術館学芸員 /岡田智博「ひのはらアート2022」ディレクター
受賞作品
  • 遠藤麻衣(映像・NY)「蛇に似る3:川」 / 会場:へんぼり会場
  • 早坂葉(インスタレーション・秋田)「裸足可能域〈檜原村〉」 / 会場:へんぼり会場

「ひのはらアート2022~生活藝術とむらのよさ」実施概要

会期2022年10月22日から11月23日まで
会場檜原村内にある複数の特設会場を中心に開催アーツキャンプひのはら
料金全会場回遊パス / 1,000円(中学生以下無料)