角川武蔵野ミュージアム外壁に鴻池朋子作品現る

角川武蔵野ミュージアムにて、「コロナ時代のアマビエ」プロジェクトの第2弾として、2020年1月8日より、現代美術家・鴻池朋子の作品「武蔵野皮トンビ」が、ミュージアム外壁に設置され、この先一年に渡り壁に棲み続ける。隈研吾による堅牢な岩の建築と、人間同様の脆さと有限性のある皮革を支持体とする鴻池作品の対照性がこれから何を見せてくれるのか?そしてトンビの身体に描かれた様々な生き物や景色、現象に、私たちは何を見るのか?

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「武蔵野皮トンビ」 鴻池朋子 2021 © 2021 Tomoko Konoike Courtesy of Kadokawa Culture Museum

美術館の中か外かというならば、もはや私はどこであっても、その展示場所に特に違いはないような心持ちになっています。けれどもひとつ思う事は、美術館の中はとても安全で守られている、それが一番の弱点と感じるようになってきました。理不尽に聞こえますが、その“妙な感触”は、遡れば東北の震災を経たあたりからより自覚的になってきたように思います。感覚は言語に先行して情報を捉えます。人間にとって利点であるはずの、「守られている」ということを、なぜ直観力は弱点とするのか探ってみたいと思います。作品は牛革を縫い合わせ水性塗料を塗っただけの素朴な製法で、いわゆる「絵画」を屋外に晒しているような状態です。「動物の皮」は天候とやりとりしながら、約1年間、人間の皮膚のように経年変化しタフに歳とっていくことでしょう。

鴻池朋子

「コロナ時代のアマビエ」プロジェクトとは

2020年11月から始まった「コロナ時代のアマビエ」は、コロナ禍の中で人々に求められるイメージを、6人のアーティストが順番にそれぞれの解釈で制作していくプロジェクト。幕末に登場したとされる奇妙な姿をしたアマビエが、現代においても多くの人を惹きつけ、「疫病退散」の願いを込めておもいおもいに表現されていることからも、イメージ(図像)には人を動かす力がやはりあるといえるのではないか。この一年でどんな変化があるのか。変わるのはウイルスなのか?社会なのか?私たちなのか?考えながら一緒に見届けていくことを目的としている。

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「武蔵野皮トンビ」 鴻池朋子 2021 © 2021 Tomoko Konoike Courtesy of Kadokawa Culture Museum

出品作家・スケジュール

2020年11月〜3月 会田誠 「疫病退散アマビヱ之図」
2021年3月末まで2Fエントランスおよび4階エディットタウン入り口にて展示。
2021年1月〜11月 鴻池朋子 「武蔵野皮トンビ」
2021年3月〜4月   川島秀明
2021年5月〜6月   大岩オスカール
2021年7月〜8月   荒神明香
2021年9月〜10月  secret!

鴻池朋子プロフィール

1960年生まれ。様々な地上の物質、地形や天候、さらには観客の身体をもメディアとして取り込み、これまでの芸術を学際的に検証し、その根源的な問い直しを試みている。近年の個展2016年「根源的暴力」群馬県立近代美術館(芸術選奨文部科学大臣賞)、2018年「ハンターギャザラー」秋田県立近代美術館、「Fur Story」 Leeds Arts University、2020年「ちゅうがえり」アーティゾン美術館他。adf-web-mafgazine-kadokawa-musashino-museum-konoike-tomoko-3

アマビエプロジェクト開催概要

会期2020年11月〜2021年11月
会場角川武蔵野ミュージアム内・外
チケット角川武蔵野ミュージアム公式ウェブサイトにて販売