オートバイメーカー モト・グッツィ100周年を記念して建築家グレッグ・リンによる工場の再構築プロジェクトを実施
2021年9月10日、オートバイメーカーのモト・グッツィは、その本拠地マンデッロ・デル・ラーリオにて、ブランド設立100周年を記念するプロジェクト「2121年への道:モト・グッツィの次の100周年」を発表した。本プロジェクトでは、1世紀にわたりすべてのモト・グッツィを生産してきた歴史的な工場の大規模な保存と再構築を行う。世界的な建築家グレッグ・リンが設計に携わり、誰でも利用可能なオープンスペースを備えた空間で、文化やデザイン、メカニックをベースに、現代のトレンドに沿う環境に配慮した工場を新設。さらに、グッツィのオーナーをはじめとしたグッツィ製品の独自性に関心を持つライダーや、外国人観光客が集うコミュニティの交流の場を提供。ピアッジオグループの機械的な統合のみならず、モダンデザインの見本としてモト・グッツィブランドの構築を目指していく。
発表イベントでは、人目を引く美しいライン、最新鋭のエンジンや最先端のテクノロジーを採用した新型モデル「V100 マンデッロ」が公開された。新型モーターサイクルは、2021年11月23日にミラノで開催されるEICMA国際モーターサイクルショーにて公式発表される。
環境の持続可能性や資源の効率的な活用に対する配慮を徹底した新工場では既存の構造を活かし、太陽光発電システムや環境に優しい素材を使用することで、効率的なエネルギーマネジメントに細心の注意を払いながら材料を選択していく。
このプロジェクトでは、新工場に加えて、社内外のイベントを開催するための新たな会議施設やホテル、レストランなどを増設し、世界中のビジターを歓迎するために充実した設備を備える。
グレッグ・リン
世界的に有名な建築家であり、USアーティストのメンバー、UCLA アート&建築スクールの教授、カナダ建築センターの理事会メンバーを務める。2008年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展では金獅子賞を受賞し、アメリカ芸術文学アカデミー建築部門も受賞している。有名な「ラビオリ・チェア」はニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションに展示されているほか、スワロフスキーやアレッシィ、ヴィトラなどの有名企業とのコラボレーションにより、数多くのデザインを生み出している。タイム誌では「21世紀の最も革新的な100人」に、フォーブス誌では「世界で最も影響力のある10人の建築家」として選ばれている。