アートをとおした施設と地域の交流

社会福祉法人飛騨慈光会が運営する障がい者支援施設「吉城山ゆり園」内の地域交流棟「かっこうの森」で、「かっこうの森 小さなアート展」が2024年7月20日(土)から 8月20日(火)まで開催される。本展はアートを通して同施設と地域のコミュニケーションを深めることを目的としており、飛騨出身でニューヨークを拠点に活動し鮮やかな色彩と精緻な描線による絵画や大規模なパブリックアートプロジェクトも手がける現代美術家・松山智一の版画作品3点も展示される。原田正則をはじめとする飛騨慈光会施設利用者の作品と共に鑑賞できる。

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20 Dollar Cold Cold Heart(2021年)/ 松山智一

また、本展に参画しているHIDAの家具に加え、2020年に開催された神宮の杜 野外彫刻展にて松山と共演した彫刻家・三沢厚彦が手掛けた「森羅」のラウンジチェアも特別展示。鑑賞者は好きな椅子に座ってゆっくり楽しめる。

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ルピナス(2006年)/ 原田正則

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森羅(2021年)/ 三沢厚彦

松山 智一

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写真:Lisa Kato

1976年岐阜県出身、ブルックリンを拠点に活動。上智大学卒業後、2002年渡米。NY Pratt Instituteを首席で卒業。ペインティングを中心に彫刻やインスタレーションも手がける。作品には、東洋と西洋、古代と現代、具象と抽象といった両極の要素が見られ、これは日本とアメリカの両国で育った松山自身の経験や情報化の中で移ろいゆく現代社会が反映されている。世界各地のギャラリー、美術館、大学施設等にて展覧会を多数開催。また、ロサンゼルス・カウンティ美術館、サンフランシスコアジア美術館、クリスタル・ブリッジーズ・アメリカン・アート美術館、マイアミ・ペレス美術館、龍美術館、宝龍美術館、Microsoftコレクション、ドバイ首長国の王室コレクション等に作品が収蔵されている。2012年から 2017年5月までの 5年間、School of Visual Arts(SVA)の非常勤教授を勤めた。2020年、JR新宿駅 東口駅前広場のアートスペースを監修、中心に7mの巨大彫刻を制作する。2021年にはNHK「日曜美術館」で特集が組まれ、グローバルな活動と重層的な制作が高く評価される。現在はブルックリンにスタジオを構える。

「かっこうの森 小さなアート展」開催概要

会期2024年7月20日(土)~8月20日(火)
時間9:30~15:00
会場障がい者支援施設「吉城山ゆり園」地域交流棟「かっこうの森」
休館日一部土曜・日曜・祝祭日・お盆(8月14日、15日)
料金無料
URLhttps://tinyurl.com/3e6289wy