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teamLab|チームラボ 森のアート展「チームラボ かみさまがすまう森」

チームラボが毎年行う森の中のアート展「チームラボ かみさまがすまう森」は2020年夏も御船山楽園(九州・武雄温泉)で開催される。チームラボにとってライフワークである御船山楽園での展覧会は、今年で6年目を迎える。毎年夏から秋にかけて行われる本アート展では、22の作品群が展示される。御船山楽園は、九州・武雄温泉に1845年に開園した国登録記念物の名勝地。今年もその50万平米の大庭園が、「自然が自然のままアートになる」プロジェクトの作品群と人々の存在によって、変容し続ける空間となる。

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御船山楽園の敷地の境界線上には、日本有数の巨木である樹齢3000年以上の神木の大楠があり、庭園の中心には樹齢300年の大楠がある。そのことからわかるように、古来より大事にされてきた森の一部を、森の木々を生かしながら造った庭園であることが想像できる。庭園と自然の森との境界は曖昧で、回遊していく中でいつのまにか森に入り込んだり、けもの道に出くわしたりする。

森の中には、超自然的に積み重なった巨石の磐座(いわくら:日本に古くからある自然崇拝(アニミズム)の一種)であったであろう祠が祀られている。また、後に奈良の大仏をつくる名僧行基が約1300年前に御船山に入山し五百羅漢を彫ったとされており、森の中の洞窟の岩壁には、行基が直接彫ったと伝えられる仏が今も残る。長い時間の中で形作られた巨石や洞窟、森、それぞれの時代ごとに人々がそこに意味を見出し、それが千年以上積み重ねられて御船山楽園はある。そして、今なお続く自然と人との営みが、庭園と森の境界が曖昧な、居心地の良く美しい文化的遺産を生んでいる。

自分という存在は、何十億年という圧倒的な時間の長さの、永遠に繰り返されてきた生命の生と死の連続性の上にある。しかし、日常では、なかなかそれを知覚することが難しい。人間は自分の人生より長い時間を認知できない。時間の連続性に対して、認知の境界がある。圧倒的に長い年月をかけて形作られた巨石や洞窟、そして森そのものの形こそが、長い時間を知覚できる形そのもの。それらの形こそが、時間の連続性に対する認知の境界を超えられるものである。

チームラボは、「Digitized Nature」というプロジェクトを行っている。非物質的であるデジタルテクノロジーによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクト。自分の時間を超越した長い時を持つ森や庭そのものの形をそのまま使い、作品群にすることで、時間の連続性に対する認知の境界を越えて、長い長い生命の連続性の上に自分の存在があることを感じる場を創ることができるのではないかと考える。そして、チームラボは、この場に「長い生命の連続性」を表現することを試み、現代においてもまた、この場所に意味を積み重ねて行きたいと考えている。

展示作品

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小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング / Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and Boats - Mifuneyama Rakuen Pond​ teamLab, 2015, Interactive Digitized Nature, 13min 24sec, Sound: Hideaki Takahashi

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小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング / Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and Boats - Mifuneyama Rakuen Pond​ teamLab, 2015, Interactive Digitized Nature, 13min 24sec, Sound: Hideaki Takahashi

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かみさまの御前なる岩に憑依する滝 / Universe of Water Particles on a Sacred Rock teamLab, 2017, Digitized Nature

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生命は連続する光 - ツツジ谷 / Life is Continuous Light - Azalea Valley teamLab, 2017, Interactive Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi

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浮遊する呼応するランプ - ワンストローク、Fire / Floating Resonating Lamps - One Stroke, Fire teamLab, 2019, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

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岩割もみじと円相 / Split Rock and Enso teamLab, 2017, Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi

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岩壁の空書 連続する生命 - 五百羅漢 / Rock Wall Spatial Calligraphy, Continuous Life - Five Hundred Arhats teamLab, 2017, Digitized Nature, Sound: Hideaki Takahashi

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小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々 / Flowers Bloom in an Infinite Universe inside a Teacup teamLab, 2016, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

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廃墟の湯屋にあるメガリス / Megaliths in the Bath House Ruins teamLab, 2019, Interactive Digital Installation

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グラフィティネイチャー - 廃墟の湯屋に住む生き物たち、レッドリスト / Graffiti Nature - Living in the Ruins of a Bathhouse, Red List teamLab, 2017-, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

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森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、夏の森 / Forest and Spiral of Resonating Lamps in the Forest - One Stroke, Summer Forest teamLab, 2018, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

チームラボ かみさまがすまう森 概要

会期2020年夏オープン
会場御船山楽園
所在地佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100
料金平日(8月11日~8月14日を除く): 大人 1,200円、中高生 800円、小学生 600円
土日祝および8月11日~8月14日: 大人 1,400円、中高生 1,000円、小学生 800円
*未就学児は無料
URLhttp://mifuneyamarakuen.teamlab.art

チームラボ / teamLab

アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。

チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。人は、認識するために世界を切り分けて、境界のある独立したものとして捉えてしまう。その認識の境界、そして、自分と世界との間にある境界、時間の連続性に対する認知の境界などを超えることを模索している。全ては、長い長い時の、境界のない連続性の上に危うく奇跡的に存在する。

ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、シリコンバレー、北京、台北、メルボルンなど世界各地で常設展およびアート展を開催。東京・お台場に《地図のないミュージアム》「チームラボボーダレス」を開館。2020年秋まで東京・豊洲に《水に入るミュージアム》「チームラボ プラネッツ」開催中。2019年上海・黄浦濱江に新ミュージアム「teamLab Borderless Shanghai」を開館。2020年6月にマカオに常設展「teamLab SuperNature Macao」オープン。

チームラボの作品は、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(シドニー)、南オーストラリア州立美術館(アデレード)、サンフランシスコ・アジア美術館(サンフランシスコ)、アジア・ソサエティ(ニューヨーク)、ボルサン・コンテンポラリー・アート・コレクション(イスタンブール)、ビクトリア国立美術館(メルボルン)、アモス・レックス(ヘルシンキ)に永久収蔵されている。