アーティストインレジデンスプログラム2022開催に伴う「KAWAKYU ART Exhibition 2022」 が開催決定
今回は世界中の匠の技術を結集させた「夢の城」である川久の本来のテーマ「作り手の力を最大限発揮する場所」として、 川久が持つ本来の役割とパワーを次世代に継承するべくアーティストインレジデンス事業を新たに新設。川久が持つその場の魔力と創作の化学反応を起こすことを目的に今後は毎年の開催を計画している。
川久ミュージアム「アーティストインレジデンスプログラム2022」について
川久ミュージアム初の試みとなるアーティストインレジデンスでは、国内外で活動するアーティストにAIRの期間中無償で南紀白浜ホテル川久への滞在及び制作拠点を提供する。AIR滞在アーティストが滞在中に制作した作品はその後川久ミュージアムにて作品の発表やライブパフォーマンスの場を「企画展」として実施。音楽、美術分野、建築をはじめとして、文学、デザイン、現代アートなど様々な分野のアーティストに開かれる。
ホテル川久の文化資産としての保存と継承をテーマとし、2020年に開業した川久ミュージアム。宿泊・ミュージアムの二面性を持つ国内唯一の泊まれるミュージアムとして、川久を起点とした南紀白浜の地域産業の振興や文化創造により一層取り組みを深めている。川久ミュージアムがアート / カルチャーの拠点として南紀白浜のアート支援の定着と発展と地域市⺠が多様な表現に出会える機会の創出とともに、新しい文化交流を促進していくことを目的としている。
川久AIR2022/KAWAKYU ART Exhibition2022制作展示テーマ
「実在する夢」
夢を見ることが、理想を語ることが、難しい時代だと言われる。しかしすべての芸術的創造が、夢なくして推し進めることはできない。夢は時代の想像力であり時代の贅沢である。川久はこれまでも、これからも、永遠に「夢人たちの楽園」であり続けるだろう。いつの時代も地球は広く私たちの常識は狭い。夢人たちが作り上げた異界に身を置き常日頃の常識を忘れることでまだ見ぬ夢を見させてくれるのだろうか。その夢がここで開演されるとき、夢の扉は再び開くのだろうか。現代の効率的かつ合理的な方法論から最も遠くにあるものがあるいは私たちの理想である。私たちは、ただ夢の行く末を見届けたい。
川久ミュージアム「アーティストインレジデンスプログラム2022」参加応募
プログラムへの応募は2022年3月15日から4月15日までの間、すべてオンライン上で行い、川久ミュージアムスタッフ・外部キュレーターらの審査を経て選考結果通知を行う。
川久ミュージアム「アーティストインレジデンスプログラム2022」スケジュール
宿泊施設について
和歌山県南紀白浜の田辺湾に面する岬に位置する「ホテル川久」。海辺に佇む中世の古城のような佇まいはまるで夢の景色のような異世界を醸し出している。1993年には優れた建造物に贈られる「村野藤吾アワード」を受賞した名建築で客室は全85部屋。客室は全部屋デザインが異なる。2020年に施設の一部がミュージアムとして開放され、ホテル兼私設美術館としても運営される国内屈指の「泊まれる美術館」。
ホテル川久(川久ミュージアム)について
1989年日本がバブル絶頂期に始動された「世界の数寄屋」を作るプロジェクト「ホテル川久」。建築家永田祐三氏が監修し、中国、ヨーロッパ、イスラム、日本と世界各地の匠の技術を融合させた同ホテルは総工費400億に上り、延床面積2万6000平米、建設期間は2年を費やした。外壁を飾るのは中国の紫禁城にのみ使用を許された鮮やかな「老中黄」の瑠璃瓦。館内はイタリアの職人によって敷き詰められた緻密なローマンモザイクタイルの床やフランス人間国宝ゴアール氏の手による壮大な22.5金の金箔ドーム天井に加えて、ロビーの壁面にはメトロポリタン美術館の鑑定で2世紀頃のシリアの鹿と豹のビザンチンモザイク画が埋め込まれており、野外にはイギリスの彫刻家バリー・フラナガンによる幅6メートルものうさぎのブロンズ像など、美術的価値の高いアーティストを世界中から招集し造られた夢の建築となっている。
左官職人・久住章が主宰する「花咲団」による疑似大理石でつくり上げた1本1億円の26本の柱や土佐漆喰で仕上げたホテルエントランスの大庇ほか、陶芸家・加藤元男による信長塀や陶板焼きのタイル壁、煉瓦職人・高山彦八郎による煉瓦模様など日本人の匠も数多く参加。世界中の技術や文化を組み合わせたような建築は、全ての作品の調和とれている摩訶不思議な空間となっている。また館内には創業当時オーナーが世界中から買い付けたオーナーズコレクションとして、中国清代前期の七宝焼きや陶器、ダリ、シャガール、横山大観などの作品も展示されている。1993年には優れた建築作品と設計者に贈られる「村野藤吾アワード」を受賞。そして2020年に金箔表面積でギネス世界記録™に認定された。そんな建築とアートの融合体である川久ホテルがその歴史価値の保存と伝承を目的とし、2020年川久ミュージアムとしてオープンした。