宗教間の対話を促進・交流する建築物

ドバイを拠点とする建築写真スタジオのディード・スタジオが、当スタジオの作品「アブダビのアブラハムファミリーハウス」にて、LOOPデザインアワード2023の建築エクステリア写真部門で最優秀賞、およびピープルズ・チョイス賞を受賞した。LOOPデザインアワードは、建築・インテリアデザイン・ランドスケープデザイン・プロダクトデザイン・建築写真の分野で優れた作品を評価し、参加者の創造性と能力を広く世界に知ってもらうためのプラットフォーム。

Photo credit: Deed Studio.UAE

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アブラハムファミリーハウスは建築家デイヴィッド・アジャイの設計。モスク、シナゴーグ、教会を含む3つの宗教的空間の集合体であり、そのすべてが非宗教的なビジターパビリオンの上に置かれるという大胆なデザインとなっている。このハウスは宗教間の対話と交流を促進し、多様な信仰、国籍、文化間の平和的共存と受容を促進することを目的として建造された。訪問者は、それぞれの礼拝堂で宗教儀式に参加し、聖典に耳を傾け、神聖な儀式が体験できる。さらに、特定の宗教に縛られない第4のスペースは、すべての善意ある人々がひとつになるためのセンターとして機能している。このコミュニティでは、教育やイベントに基づいたプログラムも提供されている。

Photo credit: Deed Studio.UAE

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建築デザインは3つの宗教の共通点からインスピレーションを得ており、違いよりも共通点を強調している。3つの立方体の建物は一直線には並んでいないものの力強く統一された形を表しており、それぞれが神聖な性質を示す列柱、屏風、丸天井で飾られている。その間にある庭に象徴される公共スペースは、3つの信仰を結びつけ、コミュニティ、つながり、礼節を促進する統一のメタファーとして位置付けられている。演壇はこれらの空間をシームレスにつなぎ、包括性、歴史とアイデンティティに対する賞賛を意味している。

ディード・スタジオ

マシフ・モスタジェランとナグメ・オルファットによって設立されたドバイを拠点とする建築写真事務所。各プロジェクトのコンセプト、コンテクスト、ユーザーに応じて刺激的なビジュアル・ストーリーを創り出すことに注力している。マシフは建築家でありながらアーティストとして写真を撮り、ナグメは建築家としてこの分野で7年間従事。マーケティング分野でもMBAを取得、クライアントへより良いサービスの提供に邁進している。