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幅広いジャンルで活躍する注目の新進アーティスト

クマ財団は「創造性が共鳴し合う、世の中に」をビジョンに、次世代のクリエイター育成に取り組み、六本木のクマ財団ギャラリーにて、企画展「困らせる糸鋸」を2022年9月3日から9月19日まで開催する。全てのものに存在する「構造」は物質としてのみならず、思考やプロセスにも存在する。adf-web-magazine-thread-saws-annoy-1

今回はなんらかの「ルール」をもって、独自の「構造」を創り上げる作家に注目。出展する4名は視覚的に、もしくは思考の中で構造に対しての試みを繰り返してきた。意味やメッセージを排除しながらも、即興やライブなど偶発的な要素を取り入れ、糸を使った立体作品を軸に活動する後藤宙。異なる素材を組み合わせて存在感や気配を漂わせ、独特の緊張や違和感を生み出す「家具と彫刻の間」を中心に制作する細井えみかは、幾何学的な構造を用いた立体作品を多く発表。ペインターの渋谷七奈はすでにある構造を解体し、再構築するなど独自の手法で創作に取り組み、主に版画や複製技法を用いる植田爽介はデジタルとアナログを接続しながら、構図を俯瞰するような創作を実践している。異なったアプローチの4名があらためて構造と向き合い、構造をめぐる実験を試みる。adf-web-magazine-thread-saws-annoy-3

植田 爽介(Sosuke Ueta)

1994年香川県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻版画第一研究室修了。鑑賞者を巨視的な視点にさせるジオラマに見立てた小さな(仮想)都市から、空間全体を使った展示方法でミクロ化させる体感まで、鑑賞者の縮尺を揺さぶるインスタレーションを発表。主な受賞歴に令和3年度文化庁新進芸術家海外研修生など。

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植田 爽介《timeless》2022

後藤 宙(Kanata Goto)

1991年東京生まれ。美術家。主なメディアとして糸を使用した彫刻やインスタレーションを制作。2018年。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2015年SICF16スパイラル奨励アワード、2016年 Tokyo Midtown Award グランプリなど受賞多数。

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後藤 宙《分割:拡張》2022

渋谷 七奈(Shibuya Nana)

ペインター。東北を拠点に作品を発表。現在は世界の影響を受けながら揺らいでいく人間とその精神性について、獣や人体の変容という形で制作、発表を行っている。宮城県に生まれる。2019年に東北芸術工科大学大学院 芸術総合領域修了。

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渋谷 七奈《campus on drawing》2022

細井 えみか(Emika Hosoi)

1993年バンコク生まれ。2018年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了。現在は「既知とそうでないもの」を主なテーマに、鉄と異素材を組み合わせた彫刻作品や什器を制作。東京を中心に活動し、国内外での展示発表を行う。2021年第17回KAJIMA彫刻コンクール模型入選。

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細井 えみか《Living Life》2021

クマ財団

コロプラ創業者である馬場功淳が2016年に設立した、次代を担う若きクリエイターの活動を支援・助成することを目的とした財団。25歳以下の学生クリエイターを対象とした「クリエイター奨学金制度」の制定を主軸に、勉強会・交流会といったインプット機会の提供や、制作した作品の展示会など発表の場の提供。加えて卒業生を対象とした助成金「活動支援制度」などあらゆる側面から創作活動を支援している。

「困らせる糸鋸」開催概要

出展作家植田 爽介 / 後藤 宙 / 渋谷 七奈 / 細井 えみか
会期2022年9月3日から9月19日まで
開館時間12:00 ~ 19:00
料金無料
会場クマ財団ギャラリー