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宇宙に関する壮大な問いに挑む

「アートとヒト」「アートと社会」の関係性や、アートの可能性を集合知型で検証し学ぶ(Studyする)ことを目指した芸術祭「Study:大阪関西国際芸術祭 Vol.3」が、「コズミック・エネルギー:宇宙の起源」展を2023年12月23日(金)から12月28日(木)まで大阪大学中之島センターで開催する。国際宇宙ステーション(ISS)の外部に設置され、数カ月間宇宙を航行した野村康生の作品「ほしの姿観」を中心とした作品が並ぶ。

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宇宙の真理とは、私たちの生きている現実とは、一体どう成り立っているのか。本展ではこの壮大な問いに、ニューヨーク在住のアーティスト野村康生、アーティストであり京都大学教授の土佐尚子、NY&シカゴを拠点とするニューメディア・アーティスト シュランパーの3名が、物理学、仏教思想、数理学など様々な視点から考察する。

作品紹介

野村康生作品
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野村康生作品「PION Plate と LoGlobe Tour」

2023年3月、国際宇宙ステーション(ISS)に送られた野村康生初の宇宙アート作品「ほしの姿観」(通称 PION Plate)は、きぼう実験棟外部の曝露施設へと取り付けられ、数ヶ月間、放射線や強い紫外線が飛び交う宇宙空間に晒された後に、再び地球へと戻ってきた"宇宙を経験した”史上初のアートピース。野村は、この「宇宙を体験した」作品を含む火水土風宙の5要素のプレート作品を五輪の塔に見立てた作品に挑む。

野村康生 / Yasuo Nomura

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島根県出身。ニューヨークを拠点に活動するコンセプチュアル・アーティスト。2004年に武蔵野美術大学油絵科を卒業。2018年度の文化庁新進芸術家海外研修制度を受けてニューヨークに滞在、以後同地を拠点に活動中。2021年にVilcek Foundationから3年間の制作サポートグラントを獲得しプロジェクトベースの作品制作を展開している。

土佐尚子作品
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土佐尚子作品「Sound of Ikebana Zero Gravity Art」

土佐の代表作、Sound of Ikebanaシリーズ。その中でも今回の出展作品、Zero Gravityは、パラボリックフライトのなか、1/2000秒の高速度カメラ撮影技術を用いて、無重力の音の振動の可視化を実現したダイナミックな作品。もともと科学融合型の現代人の身体感覚の中に潜む普遍的な文化アイデンティティを、最先端技術で見出す『カルチュラルコンピューティング』を目的として挑んだプロジェクト。重力から解放され、まるで花々が躍動するような、裸眼では見ることが叶わなかった世界を4面プロジェクションと立体的なサウンドを用いた没入型インスタレーションとして、実際に身をもって体験できる。

土佐尚子 / Naoko Tosa

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アーティスト兼研究者。工学博士(東京大学)。20代に制作したビデオアート作品がニューヨーク近代美術館にコレクションされ、アート&サイエンス分野に進む。研究テーマは、先端技術で日本文化の型を扱うカルチュラル・コンピューティングを開拓し、京都大学にアートイノベーション産学共同研究部門を設立し研究と制作を開始。京都大学防災研究所特定教授。米国マサチューセッツ工科大学建築学部Center for Advanced Visual Studies アーティストフェローを経て現職。2016年度文化庁文化交流使を拝命。

シュランパー作品
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シュランパー作品「333」

80年代からアートとテクノロジーの融合を通して、パレイドリア現象を様々な手法で表現し続けてきたシュランパー(Shlumper)。レイキ師範資格という異色のバックグラウンドをもつ彼は、日々スケッチブックに山のようにドローイングを描き続け、無心の状態から浮かび上がるキャラクター的な要素をSpirit Snacksというシリーズとして発表している。今回は、エネルギー周波数や様々な宗教において信仰される3という数字そのものを尊重しつつ、Spirit Snacksをドローイングから3Dプリント立体、更にARにすることで、3体の神々しい黄金の集合体がいくつもの次元を自由に行き来する展示となる。Spirit Snacksは更に中ノ島センターの建物自体を背景にした超大型パブリックAR作品としても登場するなど、最新テクノロジーの導入により、展示の場に留まらない宇宙アート体験の継続にチャレンジしている。

シュランパー / Shlumper

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NY&シカゴを拠点とするニューメディア・アーティスト。1989年にシカゴ芸術大学をアート&テクノロジー専攻で卒業して以来、ミクストメディア・ペインティングや、外部空間をメタバースに接続するARアクティベート作品など、さまざまな制作手法を通して、アートとテクノロジーの融合に長年関心を持ち続けている。意識/潜在意識といったテーマでの活動は、Shlumperというストリート名での活動においても主要な焦点となっている。作品は世界各地のプライベート・コレクションやパブリック・インスタレーションに収蔵。2024年開館予定のBEAF(ブルックリン実験アート財団)では創設者としてアートとテクノロジー、文化交流を支援する。

「コズミック・エネルギー:宇宙の起源 / Cosmic Energy: The Origins of the Universe」開催概要

会期2023年12月23日(金)~12月28日(木)
時間11:00~18:00
会場大阪大学中之島センター5階 「いのち共感ひろば」
主催アートローグ、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁、大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ
URLhttps://tinyurl.com/bdf7hasr