音楽家、映画監督、画家、建築家の終わらない会議(カウンシル)
若手クリエイターによるグループ展「THE CLIMAX COUNCIL」がクマ財団ギャラリーで2025年3月22日(土)から3月30日(日)まで開催される。クマ財団が支援するクリエイター奨学金8期生・45名による成果発表を目的としたグループ展シリーズ「KUMA experiment 2024-25」の最終回となる第8弾としての取り組み。
参加するクリエイターは、伝統的な楽譜とデジタル表現を横断し作曲する梅本佑利、社会の基準やアイデンティティに焦点を当てた創作活動を行う海老原イェニ、「つくりかたのつくりかた」をテーマに新しい建築の可能性を探る金子照由、潜在意識や記憶に関心を持ちながら映像作品を手がける橘卓見、設計を通して複数の要素が共存しあう建築を目指す西本敦哉、人間同士の感情やフィーリングを反映した音楽表現を試みる村田舞の6名。異なる領域で未来を見据えて創作する若手クリエイターがそれぞれの取り組みを発表する。
参加クリエイター
梅本佑利(Yuri Umemoto)
作曲家。2002年東京生まれ。伝統的な楽譜と現代のデジタル表現を横断し、日本のアニメやインターネット文化から着想を得たマキシマリスティックな美学を探求している。これまで、弦楽器、管楽器、ピアノといったアコースティック楽器、大小のアンサンブルのために作品を手がけ、国内外のソリスト、アンサンブルによって演奏されている。
海老原イェニ(Yennie Ebihara)
社会の基準、偏見、アイデンティティに焦点を当て、鑑賞者の慣習や常識に疑問を問いかけている。香港で育ち日本に移住し、自分の価値観との違いが明らかになり、アイデンティティに混乱を感じた。この経験から社会に対する違和感、異文化を新たな視点で観察し、対話する重要性に焦点を当てている。
金子照由(Teruyoshi Kaneko)
東京大学を卒業後、Architectural Association of Architecture Schoolに在籍。建築設計の方法そのものを設計することで、新しい建築の可能性を探る「つくりかたのつくりかた」をテーマに活動。自己組織ロボットと人間が協働する設計手法の開発や、Diffusion-Limited Aggregationと遺伝的アルゴリズムなどを用いて自然現象と建築を共存させる設計手法の開発を研究として行う。
橘卓見(Takumi Tachibana)
2000年兵庫県生まれ。東京大学医学部医学科在籍。運動の中に表出する潜在意識や身体に刻まれた記憶に関心を持ち、主に人間を被写体とした映像作品を展開。映像制作における演出やフレーミングなどの営為全般を広義の空間工学と捉え、身体と空間がなす新たな位相について模索している。
西本敦哉(Atsuya Nishimoto)
2001年愛媛県生まれ。大阪芸術大学芸術学部建築学科を卒業。京都市立芸術大学美術研究科環境デザイン専攻在籍中。幅広い分野の物事を空間へ翻訳し、新しい建築の在り方を模索している。用や美だけでない「複数の要素が共存しあう建築」を目指す。
村田舞(Mai Murata)
「言葉」と「空間」を通じた音楽表現に興味を持ち、人間同士の感情やフィーリングを創作に反映させている。近年の作品では、AIと人間の声を融合させた作品を発表。現代音楽を中心に幅広いジャンルで活動。国立音楽大学大学院音楽研究科修士課程2年作曲専攻在籍。
「THE CLIMAX COUNCIL」開催概要
会期 | 2025年3月22日(土)〜3月30日(日) ※火曜日は休廊 |
時間 | 12:00~19:00 |
会場 | クマ財団ギャラリー |
URL | https://tinyurl.com/tw962r9b |