Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.

⾃然科学や神話なで様々な事象をテーマに

GALLERY ROOM・Aでは、2022年10⽉22日から11月27日まで熊倉涼⼦による個展「Mitákuye Oyás’iŋ」を開催する。折り重なるモチーフや画中画を写実的な技法を⽤いて、⾃然科学や神話など様々な事象をテーマに扱う熊倉の新作を楽しむことが出来る。

展覧会

古来、⼈間は他の動物たちを家畜や⾷料や資源として利⽤し、敵として駆逐し、神として崇め、その構造や能⼒を技術の発展に応用し、親しい家族のように愛玩してきた。近代では、あらゆる生き物を分析し、名前をつけて整理している。しかし⼀方で、⼈間と動物の境界は曖昧だ。分類にあたって動物の形質を調べることは、⼈間との類似点を発⾒することでもあり、彼らが人の遠い祖先や親戚であることがわかった。時代を遡るとある地域では人間と他の生き物は区別はなく、またある神話では人が獣の先祖であるとされた。我々は違うもののようでいて、あまり大差はないのかもしれない。私たち⼈間は、異なると感じるものを前にすると、無意識に他者として区別してしまう。でも例えば猫は⼈間のことを「⼤きい猫」程度に認識しているらしい。⼈が作る区別の基準は⼀方的なものでしかないけれど、私たちはその対象にどこかで優越感を持ちながら、敬い、羨んでもいる。

熊倉涼子

adf-web-magazine-ryoko_kumakura-2

熊倉涼子個展「Mitákuye Oyás’iŋ」展示風景

adf-web-magazine-ryoko_kumakura-3

熊倉涼子個展「Mitákuye Oyás’iŋ」展示風景

熊倉涼子 / Ryoko Kumakura

1991年東京生まれ。2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。現在、東京を拠点に活動。歴史の中で人々が世界を理解しようとする過程で生まれたイメージを元に、絵画を制作。あるひとつの事柄に対して多面的な視点で図像を集め、それを元に作品を構成している。そうしたモチーフを、写実的な描写や落書きのような線などの複数の描写法を混ぜたり、画中画やだまし絵の手法を用いて描くことで、視覚的に揺さぶりをかけ、目に見えるものとは何かを問う作品を制作している。主な展示に、2022年個展「Transient Images」(日本橋三越本店美術サロン)、2018年個展「Pseudomer」(RED AND BLUE GALLERY)、2021年 グループ展「Everything But...」(Tokyo International Gallery)、2018年熊倉涼子・永井天陽二人展「DI-VISION / 0」(TAV GALLERY)など。2021年「第34回ホルベイン・スカラシップ」奨学生、2019年「群馬青年ビエンナーレ」に入選。

GALLERY ROOM・A

年齢やジャンルにとらわれず国内外で活躍する様々なアーティストを紹介し、Artistの発表の場(ROOM)を創出しているコマーシャルギャラリー。アートプラットフォーム「ArtSticker」とインディペンデントキュレーターの⻘木彬との共同運営で、定期的に企画展を展開している。ギャラリーでの個展や作品販売だけではなく、ホテル客室での展示企画や、地域性を活かしたワークショップや宿泊プログラム、トークイベントなどを通じて“アート”を多様な解釈の中で経験するための場所としていくことを目指す。

熊倉涼子「Mitákuye Oyás’iŋ」開催概要

会期2022年10月22日から11月27日まで
会場GALLERY ROOM・A
開催時間8:00〜23:00
観覧料無料