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文化、職人技、創造性へのコミットメント

MCMはインカ・イロリ(Yinka Ilori)とのコラボレーションを発表し、「MCM x Yinka Ilori展」を韓国ソウルのフラッグシップ「MCM HAUS」で2023年10月22日まで開催中。インカ・イロリはナイジェリアにルーツを持つ英国人デザイナーで、 コミュニティ、包括性、環境への配慮という互いのビジョンに影響を受けてパートナーシップを提携。ファッションとアートの融合を感情や視点を通じて再定義する文化的体験をキュレートする。

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家具を魅力的な芸術作品に再利用することで知られる彼のカラフルで繊細なデザインは、日常のものを非凡なものに変え、文化的な遺産とアイデンティティを表現し、過去の物語と未来のビジョンで観る人を魅了する。「MCM x Yinka Ilori展」では、ダイバーシティ&インクルージョンの本質を捉えた「共感と共存」をテーマに20脚の椅子を展示する。

展覧会のために特別に企画されたチェア・コレクションは、 MCM「アップサイクリング・プロジェクト」の旗印のもと、生まれ変わった10脚の椅子を紹介。 元々は廃棄される予定だった椅子を再利用し、MCMの残布をデザインに取り入れることで、エコを意識したクリエイティビティにこだわるブランドの姿勢を反映ている。幾何学的なデザイン、鮮やかなパターンによる一点ものの作品は、遊び心のあるシルエットや構造を通じて、日常生活の家具を再解釈。アート作品へと生まれ変わらせるユニークなストーリーを表現している。

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それぞれのアート作品を引き立てる万華鏡が来場者を色と模様の世界へと誘い、それは成長、バランス、再生という絶え間ないサイクルを象徴し、美を探求するものです。 インカ・イロリ

今回のコラボレーションでは、MCMの革新的な伝統と芸術へのコミットメントを称し、来場者がイロリの豊かなストーリーテリングに没頭できるインスタレーションを通じ、展示から体験、体験から感動へとこれまでにないヘリテージを提供している。素材を再利用し新たな作品として再生させることで、環境への配慮と責任ある消費の重要性を強調。このコレクションは、ファッション、アート、ヘリテージが交じわり、アイデンティティや自己表現に関わるストーリーに影響を与える対話の場になる。

展覧会の第2部は「Looking At Me」と題され、10脚の椅子が展示される。 そのうちの6脚はイロリのキャリアの初期に制作されたもので、ナイジェリア系英国人としてロンドンで育ったイロリの記憶を反映し、伝統、文化、家族を探求した作品になっている。4脚の新作チェア(「All of Us」と題された新作コレクションより)は、より大胆で、率直で、表現力豊かなイロリのアーティストとしての成熟期を表現している。すべてのアート作品は、MCM HAUSおよび10月22日以降の一部店舗で購入できる。

COLLECTION NOTES - ‘There is Good in All of Us’

1: Transparency / ’Akoyawo’

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MCMファブリックのピンクとグレー地で張られたこの椅子は、イロリの母親が直面した移住の経験を象徴している。椅子の中央にはカットが施され、樹脂で覆われた椅子の内部から荒々しい木材が露出されている。これは彼の両親が初めてロンドンに来たとき、人種差別や逆境に直面し、葛藤したことを反映している。

2:  Paint Me A Picture / ‘Ya Mi Awonan Kan’

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両親が語るナイジェリアの故郷の物語に深く影響を受けている。何年にもわたり、イロリはこれらの物語をひとつにまとめ、先祖代々の故郷を視覚的に再現した。イロリの幼少期の思い出と、これらの物語からナイジェリアのビジュアルイメージを再構築する過程に敬意を表している。

3: Big Shoes To Fill / ‘Bata Nla Lati Kun’

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コニャックカラーのMCMファブリックに包まれたこの椅子は、先祖代々から受け継がれてきた信頼、特に家族内の男性に課せられた深く重い期待を探求している。この椅子は、祖父母、兄弟、従兄弟のそれぞれの役割を表しており、家名を継承するアーティストの永続的な旅の力強いシンボルとなっている。

4: Pint of Reflection / ‘Ojjami Ti Itana’

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イロリの両親の人生、そしてその後の人生を探求し、自己発見、内省、そして文化的遺産と英国黒人としての誇りを象徴している。隠喩的に鏡が組み込まれ、椅子が自分自身を映し出すユニークなフォルムで、見る者に自分自身の物語を振り返るよう促す作品になる。

5: My Son Doesn’t Belong Here / ’Omo Mi Ko Wa Nibi’

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この椅子の背もたれは意図的に座席の前に移動されており、父親が彼の可能性を強く主張した幼少期の瞬間が反映されている。 子供の将来を形作ることができる親の愛と自信、その切なる想いを感動的に思い出させる作品。

6: Transparency Part 2 / ’Akoyawo, Part 2’

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この椅子は父親をモチーフにしたもので、ロンドンに移民としてやってきた両親へのオマージュでもある。樹脂で覆われた中央の無骨で生々しいカットが特徴的なこの椅子は、美しさと闘争心を浮き彫りにし、その複雑な経験に敬意を表している。

7: You Are Beautiful / ‘Olewa’

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ダリが描いた作品メイ・ウェストの顔を思わせるエレガントな唇には、母の言葉が影響されています。これらは子供が愛と励ましで育てられる美しさ、才能、自信が開花されることを思い出させてくれる。

8: Big Shoes To Fill, Part 2 / ‘Bata Nla Lati Kun, Part 2’

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このゴールドの生地で作られた椅子は、兄を表している。彼は家族の中で最も年上であり、それゆえに大いなる期待を背負っている。この作品は彼が期待されたロールモデルであることと、彼が将来担うであろう責任を強調した作品になっている。

9: Bright Shining Star / Iraw Didan’

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"bright shining star,"というアイデアからインスパイアを受け、この椅子は私の信念と決意を具現化している。その形状は大聖堂の壮大さを想起させ、内側の光は両親が私たちの子供たちがどこへ行っても世界中で輝くと信じていることを象徴している。

10: We are Magic / ‘Iban Ni Wa’

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望遠鏡をモチーフにしたこのチェアは、近年の苦闘と成功からインスピレーションを得て、これは黒人文化で備わった強さと魅力についての力強さを表現している。

Modern Creation München (MCM)

MCMは1976年にドイツ・ミュンヘンで誕生、以来ドイツの文化的な歴史や伝統を受け継ぎながら最先端の技術による商品開発を追求してきた、ラグジュアリーライフスタイルブランド。今日まで音楽やアート、トラベル、テクノロジーなどをインスピレーションに、既成概念にとらわれず、クラシックなデザインを新しい解釈で生まれ変わらせるという独自のスタイルを貫いている。ドリーマーやクリエイター、デジタルネイティブといった21世紀を生きるグローバルノマド世代を惹きつけるMCM。そのミレニアルマインドを持つオーディエンスは、ジェンダーレスでエイジレス、エネルギッシュでルールや国境に縛られない。MCMは現在オンラインストアのほか、ミュンヘン、ベルリン、チューリッヒ、ロンドン、パリ、ニューヨーク、香港、上海、北京、ソウル、東京、中東をはじめとする世界40か国以上で650店舗を展開している。