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7つの部屋を通して語られる「ミス ディオール」の物語

1947年に発表された香水「ミス ディオール」の歴史と創造性を現代アート作品やクチュールのアーカイブ作品と共に振り返る展覧会「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」が六本木ミュージアムで2024年7月15日(月・祝)まで開催中。フランス人ビジュアル アーティストのエヴァ・ジョスパンが手がけた、一面に刺繍が施されたフローラル ガーデンのスペース。そして伝説的なミス ディオールのリボンに導かれながら、数々のオートクチュールドレスにインスピレーションを与え、現在もアーティストたちの想像を掻き立てるフレグランスの歴史をたどるユニークなプロムナードへと続く。7つの部屋を通して、「ミス ディオール」の物語は語られる。

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本展の空間デザインを建築設計事務所OMAパートナーの重松象平が手がけている。

香りのように見えないものを体験できる空間をデザインすることは興味深い挑戦でした。ミス ディオールは多くのストーリーを持った、メゾンのアイデンティティの根幹となるフレグランスです。その多様な要素や世界観を反映すべく、時代を超えた視点を明確にし、一貫性を持ちつつも、各テーマを理解していただけるよう本展覧会をデザインしました。様々なモチーフとインスピレーションが非日常的な空間へと昇華されていて、みなさまをミス ディオールの世界へと誘う展覧会です。

重松象平(OMA パートナー)

ミス ディオールのアーカイブや複製品、オブジェが特注のケースに収められ、ギャラリーのように展示されている。それぞれのケースはその中に収められているオブジェの形を模しており、ユニークなフォルムを強調。壁の反対側にはミス ディオール パルファンの香水瓶のジャンボサイズが360度回転して美術館の外からも展覧会への期待を膨らませてくれる。

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ローマのヴィラ・ジュリア国立博物館などの建築物にインスパイアされたクラシカルなドーム型の部屋では、フランス人アーティストのエヴァ・ジョスパンによる複雑な刺繍が施されたタペストリーが展示されている。エントランスの大きなボトルとは対照的に、部屋の中央に置かれた、エヴァ・ジョスパンによるミス ディオール パルファン限定エディションが注目を集める。

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1947年デビュー当初から、クチュリエであると同時にパフューマーでありたいと公言していたクリスチャン・ディオール。彼が求めていたのは、単なるアクセサリーではなく「装いの最後の仕上げ」となるフレグランスだった。花のつぼみをかたどったヒューマンスケールのアトマイザーが設置され、新ミス ディオール パルファンに使用されている5つの花の香りが紹介されている。

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1947年2月12日、 自身初となるコレクションとともにメゾン初のフレグランス「ミス ディオール」を発表。香水瓶のネックを飾るシグネチャーでもあるリボンが直線的な部屋全体を彩る。このリボンはミス ディオールの歴史にまつわるヘリテージを刻みながら、歴史のプロムナードを作り出している。

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1967年に発表されたディオール初のレディトゥウェア・コレクションも展示。コンセプトはスタイルに一切の妥協を許すことなく女性たちの日常をエレガントに装う、という革新的なものであった。ミス ディオール・ラインはフレッシュで若々しく、幻想的ながらも日常に取り入れやすいスタイルを発表。多様な色彩や装飾を散りばめたショートコート、シフトドレス、刺繍入りショートパンツ、プリーツスカートなどを展開し様々なスタイルで女性たちを魅了した。

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クリスチャン・ ディオールの生涯は常に芸術と密接に結びついていた。イラストレーターのルネ・グリュオー、アーティストのマッツ・グスタフソンの作品は、対向する壁面に配置。グリュオーとクリスチャン・ディオールのアトリエの床から天井まで続いているカーテンのドレープの柔らかさと重さに触発され、壁は 「柔らかい」うねるカーテンとして再構築、グラスファイバーを使用することでユニークなフォルムを実現した。

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1949年、クリスチャン・ディオールは春夏オートクチュール・コレクションでメゾンを象徴する香りを構成する特別な花々を、幾千ものシルクフラワーが刺繍されたミス ディオール・ドレスで讃えた。ミス ディオールのキャンペーンでナタリー・ポートマンが着用したドレスがアート作品や特別デザインの香水と組み合わり展示されている。和紙を敷き詰めたディスプレイ、そしてメタリックな壁と床は、より現代的な素材を取り入れ対比を生み出している。没入感のある風景は、自然が織りなす夢のような空間となっている。

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また、展覧会最終日までの期間限定でバーチャルミュージアムブティックもオープンしている。

「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」開催概要

会期2024年6月16日(日)~7月15日(月・祝)
時間10:00~21:00(最終入場20:00)
会場六本木ミュージアム
料金無料(完全予約制)
予約https://tinyurl.com/ystve6hf
URLhttps://tinyurl.com/ystve6hf