無限の可能性を感じさせるアート
フランス出身、東京在住の建築家・アーティスト・デザイナーであるエマニュエル・ムホー(Emmanuelle Moureaux) がアメリカGoogle本社に彫刻的エントランス「MIRAGE(ミラージュ)」を制作した。5年にわたる計画を経て制作された本作は合計3つの作品からなり、60メートルもの長さを誇る。100色の色鮮やかなアートが景観の一部となる。
本作はムホーが2013年から手がけている、100色で空間を構成するインスタレーションシリーズ「100 colors」としての取り組み。環境に合わせて色のかたちを変化させ、色の魅力を最大限に引き出している。これまでに世界各地で展開しており、今回は52番目となる。
「MIRAGE」では、Google社名の由来である膨大な数字「Googolplex(グーゴルプレックス)」から着想を得て、Googleのエッセンスである「無限の可能性」を表現。無限に重なり合う100色の「0(ゼロ)」が3次元グリッドの中に浮かび、終わりなく拡がる様子が、グーゴルプレックスの計り知れない大きさを可視化している。100色の鮮やかな色彩は、喜び、多様性、調和を象徴している。夜はライトアップされた100色が暗闇にそっと浮かび上がるように見え、昼間とはまったく異なる表情を見せる。
- © emmanuelle moureaux, 100 colors no.52 “MIRAGE” / Google Headquarters写真:志摩 大輔
- © emmanuelle moureaux, 100 colors no.52 “MIRAGE” / Google Headquarters写真:志摩 大輔
- © emmanuelle moureaux, 100 colors no.52 “MIRAGE” / Google Headquarters写真:志摩 大輔
- © emmanuelle moureaux, 100 colors no.52 “MIRAGE” / Google Headquarters写真:志摩 大輔
ムービー:志摩大輔
エマニュエル・ムホー (Emmanuelle Moureaux)
フランス生まれ。建築家/アーティスト/デザイナー。1996年より東京在住。東京の“色”と街並が成す複雑な“レイヤー”と、日本の伝統的な“仕切り”から着想を得て、色で空間を仕切る「色切/shikiri」コンセプトを編み出す。色を大胆に取り入れた建築、空間デザイン、アートなど多様な作品を創造し続けている。代表作に「100 colors」シリーズ、巣鴨信用金庫の建築設計、UNIQLOやISSEY MIYAKEのアートインスタレーション、国立新美術館での「数字の森」などがある。東北芸術工科大学教授。
今までの100 colorsロケーション(2013年~2024年、実施順)
東京(日本)、ピッツバーグ(アメリカ)、パリ(フランス)、ロンドン(イギリス)、ヨーク(イギリス)、ブエノスアイレス (アルゼンチン)、コモ(イタリア)、ブリュッセル(ベルギー)、大阪(日本)、富山(日本)、ドバイ(アラブ首長国連邦)、ニューヨーク (アメリカ)、カンヌ(フランス)、台北(台湾)、シンガポール(シンガポール)、熊本(日本)、サンパオロ(ブラジル)、倉敷(日本)、オスロ(ノルウェー)、名古屋(日本)、クリーブランド(アメリカ)、今治(日本)、道後温泉(日本) 、ソウル(韓国)、アルメール(オランダ)、上海(中国)、マウンテンビュー(アメリカ)