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バルセロナ・パビリオンとほぼ同時期、ミース・ファン・デル・ローエがバウハウス(Bauhaus)の第3代校長を務めた年の1930年(昭和5年)に完成した、トゥーゲントハット邸を今回は紹介する。

ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ(Ludwig Mies van der Rohe)1886-1969

ドイツ出身のモダニズム建築家で、近代建築の四大巨匠の一人。ユニヴァーサル・スペースと呼ばれる、鉄骨造・鉄筋コンクリート造を用いた、内部空間を限定せずどのような用途にも対応できる空間を提唱した。「Less is more」(より少ないことは、より豊かなこと)や「God is in the detail」(神は細部に宿る)などの言葉が有名。1930年から1933年の閉校までバウハウスの第3代校長として教鞭をとった。ナチスによるバウハウス閉鎖に伴い1937年にドイツを去り、アメリカへと亡命する。

トゥーゲントハット邸(Villa Tugendhat)1930

1928年から1930年にかけてチェコスロバキア(現チェコ)のブルノに建てられた邸宅。近代建築の四大巨匠ミース・ファン・デル・ローエの代表作のひとつであり、ユネスコ世界遺産に登録されている。ブルノの市街を見渡せる傾斜地に建っており、1992年にチェコとスロバキアが分離独立を決めた際に、調印式が行われた歴史的な場所でもある。

1928年に実業家のフリッツ・トゥーゲントハットから依頼があり、ミースは翌1929年まで設計を行った。1929年に建設が始まり1930年に竣工し、モダニズム建築にとっての象徴となった。しかしトゥーゲントハット一家はユダヤ系であったことから、ナチスの迫害を恐れスイスへと移住し、その後ベネズエラへ渡り、二度と戻ってくることはなかった。わずか8年の生活であった。

建物は3階建てで、鉄骨柱、鉄筋コンクリートスラブ、組積造の壁からなる。同時期のバルセロナ・パビリオンのような十字形の柱が特徴的で、それらは自由な空間設計を可能にした。床にはトラバーチンが用いられ、石壁はオニキス、仕切りの壁にはレモンや黒檀などの高級木材の薄板が張られた。庭に面した2階の開口部は全面ガラス張りになっている。暖房と換気のために近代的な空調システムを使用した。当時の一般的な小規模住宅の30倍の工費になったという。

第二次世界大戦中にはドイツが占領し、研究事務所を置いた。ドイツの敗北後にはロシアが占領したが、こうした占領期間中に、邸宅は大いに荒らされた。 2010年から2012年まで大規模な改修がなされ、2013年から一般公開された。

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トゥーゲントハット邸: ミース・ファン・デル・ローエ

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ブルノの高台に建っているこの邸宅は、斜面に建っているため正面からは一階建てに見えるが3階建ての建築である。門から見える乳白色の曲面ガラスの内部は階段室となっており、その奥には玄関ドアが隠れている。

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ガラスとガレージの間を抜けたテラスからは、庭とブルノの街を眺められる。ガレージ奥のスペースがチケットオフィスとなっている。 ガレージの右の階段を降りると庭へ出ることができる。

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階段を降りると傾斜に沿って広大な庭がひろがる。庭から邸宅を見ると3階建てであることがわかる。 階段はバルセロナ・パビリオンと同様にトラバーチンでできており、壁面は蔦で覆われていた。

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階段をあがるとリビングへと通じるテラスがあり、バルセロナ・パビリオンと同様の十字型の柱が軒を支えている。テラスからはブルノの景色を一望できる。

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2階はオープンプランのリビングがあり各部屋がゆるやかにつながっている。クロムメッキの十字型の柱がガラスに面してリズミカルに配されている。床から天井までの大ガラス窓は電動で床に引き込まれ開閉する。 ミースはこの邸宅のために40以上の家具の設計も手がけた。チューブラーチェア、ブルーノチェア、トゥーゲントハットチェアなどの椅子が知られている。

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最下階はユーティリティエリアとして使用されており、ツアー出口のミュージアムショップになっている。トゥーゲントハット邸の模型や、椅子などの家具が展示されている。また修復時の映像を観ることができ、大掛かりな修復を目の当たりにすることができる。ここでも十字型の柱が目を引く。

ミースは、バルセロナ・パビリオンとトゥーゲントハット邸の設計を通じて、主空間をワンルームとして、壁が室内に分散的に配置される空間を示し、内部空間を限定せずどのような用途にも対応できる空間、ユニヴァーサル・スペースの概念を発達させた。 トゥーゲントハット邸は2001年12月にユネスコの世界遺産に登録された。

ツアーは事前予約制となっており、3ヶ月前でも予約で埋まってしまうため、早めに予約をすることをお勧めする。庭だけの入場券であれば当日でも購入するすることができる。

トゥーゲントハット邸見学予約オンラインURL: http://rezervace.spilberk.cz/villa-tugendhat/list?mrsid=1


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