ブランドをつくるためのヒントが詰まった一冊
ディスカバー・ジャパンが発行する月刊誌『Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)』2023年6月号「愛されるブランドのつくり方。」が2023年5月6日に発売された。今、世界中が一丸となって、持続可能な社会の実現を目指している。2023年5月19日からは主要7カ国首脳会議「G7サミット」が広島で開催。環境に配慮しながら持続可能性を高めていく、サステナブルな事業経営や取り組みは、よりいっそう求められていく。
これから先も愛され続ける企業・ブランドであるためにはどうすればよいのか?
巻頭では、老舗企業の数世界一の日本で、サステナブルという言葉が生まれる以前から、本質を守りながら挑戦を続ける、〝不易流行〞を体現してきた老舗企業として、京都の西陣織元「細尾」、東京・銀座の和菓子店「空也」、広島の木工家具メーカー「マルニ木工」に注目。それぞれの歩みから、愛される企業・ブランドであるための秘訣をインタビュー。そのほか、ベンチャー企業による伝統を未来に紡いでいく挑戦、世界最古の国・ニッポンの歴史からひも解く長続きの秘訣、民藝という美が約100年続いている理由など、さまざまな視点から〝愛され続けるための秘訣〞をひも解き、愛される企業、ブランドをつくるためのヒントが詰まった一冊となっている。
広島生まれの名作が世界を魅了し続ける理由
「マルニ木工」
1928年、まだ日本に椅子などの西洋家具が普及しない頃、広島県・廿日市で「マルニ木工」の家具づくりがはじまる。世界的なプロダクトデザイナー・深澤直人のデザインした名作チェア「HIROSHIMA」などを中心に、現在では約30カ国で展開されている。「工芸の工業化」というモットーを掲げ、職人と機械の分業制によるものづくりで生まれるマルニの家具。ブランドが愛され続ける秘密とともに、時代ごとのライフスタイルに寄り添い続けた95年の軌跡をたどる。
「細尾」
西陣織は約1200年前、京都・西陣で発祥した先染め紋織物。その老舗織元である細尾は、1688年に創業して以来、“究極の美”を追求していくという想いの下、西陣織そして京都の工芸文化を守っている。12代目当主・細尾真孝に細尾のこれまでの歩みと、伝統工芸をグローバルに切り拓いたきっかけとなった西陣織のテキスタイルブランド「HOSOO」の誕生秘話についてインタビューした。不変の伝統とイノベーションが織りなすストーリーをひも解きながら、時代に左右されない愛される企業づくり、長続きのための秘訣を紹介している。
宮田裕章さんに聞く 持続可能な日本(世界)にするために、なぜデータサイエンスが必要なのか?
データの活用をめぐり、活発な議論が交わされるようになっている昨今、収集したデータを分析、解析し、有益な価値を引き出す学問「データサイエンス」への注目度は、年々高まりを見せている。今回、データサイエンスの第一人者である宮田裕章さんにインタビューし、日本がこの先、持続可能な未来をつくっていくためのデータサイエンスの必要性について、そもそもデータサイエンスとは?データサイエンスという学問にどのように触れ、学び、取り入れていけばよいのか?といったキホンのキからしっかりと紹介している。さらに、宮田さんが思い描く“Better Co-Being”なデータ共鳴社会への展望のほか、岐阜・飛騨高山の地にて、2026年開学予定の「Co-Innovation University」(仮称)の学長候補として、これから先の教育において必要とされる“力”とは何か?を聞いている。
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
2008年創刊の雑誌『Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)』は、”ニッポンの魅力、再発見”をコンセプトに、日本のモノ・コト・場所・人を通して、本物かつ上質な日本文化の魅力を、わかりやすく、丁寧に編集・提案する「日本の入門書」メディア。