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渋谷PARCO50周年記念 パルコの広告表現を通覧する展覧会

「パルコを広告する」1969-2023 PARCO 広告展が、2023年11月17日(金)から12月4日(月)までPARCO MUSEUM TOKYOにて開催する。本展は、パルコが開業した1969年から半世紀を超える広告クリエイティブの歴史を現在の視点で再解釈し、一望できる展覧会となる。

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広告はその企業の宣伝活動の一種であり販売促進の手段ではあるが、パルコの広告は50年を超えるその時代のトップクリエイターの方々と手を取り合い、コマーシャルの範疇を超えた表現として発信してきた。

会場は「2000年代以降」・「1990年代」・「1980年代」・「1970年代」と4つの年代を遡行していくことでパルコの広告の原点が垣間見える構成となっている。エリアごとに時代精神の遷移に対応した「予言」(70年代)・「広告」(80年代)・「渋谷」(90年代)・「アート」(2000年代以降) といったキーワードを仮説的に設定し、各時代を形造る。

展示するポスター・CM作品は、エリアごとにそれぞれ2人のゲストキュレーターを招き対談形式で選定し、対談内容を展示会場内で上映するほか、会場で販売する公式リーフレットにも掲載予定。

展示内容

1970年代「予言」

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「モデルだって顔だけじゃダメなんだ。」1975年 AD: 石岡瑛子 C:長沢岳夫 P:横須賀功光

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「1977 SUMMER」1977年 AD:長谷川好男 I:山口はるみ

アバンギャルドな表現と伝統回帰、ハイカルチャーとサブカルチャーなど相反する価値観の併存は、この時代のパルコの広告表現、文化活動全般の特徴であった。それは現代の多様性を肯定する「予言」の時代ともいえる。

ゲストキュレーター
上野千鶴子(社会学者)

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社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長、一般財団法人上野千鶴子基金理事長。1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了、社会学博士。専門は女性学、ジェンダー研究。高齢者の介護とケアも研究テーマとしている。『おひとりさまの老後』『ケアの社会学』 『女ぎらい ニッポンのミソジニー』など著書多数。近刊に『女の子はどう生きるか、教えて!上野先生』『フェミニズムがひらいた道』 など。

はらだ有彩(テキストレーター)

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テキスト、イラストレーション、テキスタイルを作る"テキストレーター"。1985年兵庫県生まれ。著書に『日本のヤバい女の子』シリーズ、『百女百様 ~街で見かけた女性たち』『女ともだち ガール・ミーツ・ガールから始まる物語』『ダメじゃないんじゃないんじゃない』。デモニッシュな女の子のためのファッションブランド 「mon.you.moyo」代表。雑誌・ウェブメディアなどでエッセイ・小説を連載中。

1980年代「広告」

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「昨日は、何時間生きていましたか。」1985年 AD:井上嗣也 C:仲畑貴志 P:加納典明

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「狩人か。旅人か。」1983年 AD:井上嗣也 C:糸井重里 P:十文字美信

表層的には明るく軽やかでありながらも、ある種「難解」さを漂わせていた「広告」は、表現ジャンルの花形であり、トップクリエイターが時代相の切り取りを競うことで、より洗練されていった時代だった。

ゲストキュレーター
椹木野衣氏(美術批評家)

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美術批評家。1962年秩父市生まれ。同志社大学文学部文化学科を卒業後、東京を拠点に批評活動を始める。1991年に最初の評論集『シミュレーショニズム』(増補版=ちくま学芸文庫)を刊行、批評活動を始める。著書に『日本・現代・美術』(新潮社)、『黒い太陽と赤いカニ―岡本太郎の日本―』(中央公論新社)、『「爆心地」 の芸術』(晶文社)、『戦争と万博』(美術出版社)、『美術になにが起こったか』(国書刊行会)他。展覧会も多数手がける。

菅付雅信氏(編集者)

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編集者、株式会社グーテンベルクオーケストラ代表取締役、東北芸術工科大学教授。1964年宮崎県生まれ。『月刊カドカワ』『CUT』『エスクァイア日本版』編集部を経て独立。『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』の編集長を務め、出版物の編集からコンサルティングを手がける。著書に『はじめての編集』『物欲なき世界』『写真が終わる前に』等。アートブック出版社ユナイテッドヴァガボンズの代表も務める。下北沢B&Bにて 「編集スパルタ塾」、渋谷パルコGAKUにて「東京芸術中学」を主宰。

1990年代「渋谷」

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「いっそ、美人に。」1998年 AD:秋山具義 C:糸井重里 P:エンリケ・バドレスク

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「やっぱり、 友だちだよね。」1996年 AD:タイクーングラフィックス C:加藤麻司 P:ソフィア ・ コッポラ

1990年代に入り、「渋谷」は日本におけるストリートカルチャーの中心地となった。特に渋谷系の音楽やガーリーカルチャーは親和性が高く、その代表格である方々がパルコの広告に颯爽と登場。パルコの広告を媒介に「渋谷」へ世界の才能が集い、共振、そして広がっていった時代であった。

ゲストキュレーター
野宮真貴氏(歌手・エッセイスト)

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歌手、エッセイスト。1960年北海道生まれ。1981年、アルバム 『ピンクの心』でソロデビュー。その後ポータブル・ロックを経て、80年代ニューウェイヴシーンを代表する存在に。ピチカート・ファイヴ3代目ヴォーカリストとして、90年代に一世を風靡した 「渋谷系」 ムーブメントを国内外で巻き起こし、音楽・ファッションアイコンとなる。2001年からソロアーティストとして活動。2012年からは、渋谷系とそのルーツの名曲を歌い継ぐ音楽プロジェクト「野宮真貴、渋谷系を歌う。」を展開、5作のアルバムをリリースし、ライブ活動を精力的に行う。2021年にデビュー40周年を迎え、音楽、エッセイ、ファッション、ビューティー&ヘルスのプロデュースなど多方面で活躍している。

千葉雅也氏(哲学者・作家)

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哲学者、作家。1978年栃木県生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。『動きすぎてはいけない:ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(紀伊國屋じんぶん大賞2013、第5回表象文化論学会賞)、『勉強の哲学』、『デッドライン』(第41回野間文芸新人賞)、『マジックミラー』(第45回川端康成文学賞)、『現代思想入門』(新書大賞2023)など。

2000年代以降「アート」

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「PARCO SAYS,」 2005年 AD:箭内道彦 C:山本佳宏 P:重森豊太郎

2000年代を境に広告を含む文化状況の中で「アート」が存在感を増し、今や「アート」は国民的コンテンツになった。同時並行でデジタル表現も拡大し、広告表現も変化。目まぐるしい変化がある現在だが、パルコの広告は「アート」と共存し合い、イメージの喚起力に賭ける流儀を絶やさずに表現されている。

ゲストキュレーター
布施琳太郎氏(アーティスト)

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アーティスト。1994年生まれ。iPhoneの発売以降の都市で可能な「新しい孤独」や「二人であること」を、絵画や映像作品、ウェブサイトの制作、批評や詩などの執筆、展覧会企画をアーティストや詩人、デザイナー、音楽家、批評家、匿名の人々などと共に実践している。東京藝術大学美術学部絵画科(油画)を卒業後、同大学大学院映像研究科(メディア映像)を修了。詩集に『涙のカタログ』(PARCO出版、2023年)。

野村由芽氏(編集者)

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編集者。1986年栃木県生まれ。広告会社勤務を経て、2012年にCINRAに入社。カルチャーメディアCINRA.NETの編集、企画、営業に携わった後、2017年に同僚の竹中万季と共に、「自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティ “She is”」を立ち上げ、編集長を務める。2021年に竹中と共にme and youとして独立。性にまつわることを自分の温度で話しはじめてみるPodcast「わたしたちのスリープオーバー」を配信中。

「パルコを広告する」1969-2023 PARCO 広告展 開催概要

会期2023年11月17日(金)~12月4日(月)11:00  - 21:00 ※入場は閉場の30分前まで。 展覧会初日・最終日は18時閉場。
会場PARCO MUSEUM TOKYO
入場料無料
主催パルコ
企画制作パルコ、 亜洲中西屋 (ASHU)
URLhttps://onl.tw/Vgutnhe