アート集団teamLabの個展がエストニアのクム美術館で開催
チームラボは、エストニアのタリンにあるクム美術館で、個展「teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea」を2022年末に開催する。全てが繋がっている一つの連続した海の中で、誕生と死を繰り返しながら増殖していく花々の作品群を展示し、身体ごと没入する空間で、自分と世界との境界のない関係性を模索する。
2006年にカドリオルグ公園に開館したクム美術館は、エストニア最大級の美術館。18世紀以降のエストニア美術の膨大なコレクションを所蔵し、2008年に欧州最優秀美術館賞(The European Museum Forum=EMF)を受賞している、エストニアを代表する美術館である。
展示作品
Black Waves: Immersive Mass
teamLab, 2020, Digital Installation, Continuous Loop, Sound: Hideaki Takahashi
海は、全ての海と繋がっていて、この世界の全ての波は、繋がりあっている。
作品は、始まりも終わりもなく、全て繋がっている一つの連続した波でできている。人々は、波でできた塊と対峙し、やがては、引き込まれ、全ては繋がっていく。塊として認識したその塊の外側は、内側でもあることに気が付く。外部と内部は、不二、つまり、対立がなく一つのものであるかもしれない。
コンピューター上の空間で、三次元上の水の動きをシミュレーションし波を構築している。波は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。水の粒子の挙動で線を描き、三次元上の波の表層に線を描いている。そして、立体的に描かれた線の集合を、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し映像作品にしている。
増殖する無量の生命 / Proliferating Immense Life
teamLab, 2020, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi
花々は誕生と死を繰り返しながら、増殖していく。増殖しすぎると、一斉に散って死んでいく。また、人々が花々にふれると、花々は散って死んでいく。
憑依する炎 / Universe of Fire Particles
teamLab, 2021, Digital Work, Single channel, Continuous Loop
炎は、黒い絶対的な存在によって、形が変化していく。炎は、燃焼することによって発生する光や熱の現象であり、流れの中にある気化した物質や分解された物質でもあり、現象と物質の狭間を見る時の私たちの感覚的な経験である。人々は、感覚的な経験である炎をひとつの物体のように認識し、時にはそこに生命を感じる。
燃焼する気体の流れによって、空間上に線を描き、その線の立体的な集合で炎をつくり、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し、炎を描いた。
「teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea」開催概要
会期 | 2022年後半オープン |
会場 | クム美術館 (Weizenbergi 34 / Valge 1 10127 Tallinn) |
URL | https://bit.ly/35fJqbj |