Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.

「Sakura seen by」の第一弾

大巻伸嗣の特設インスタレーション《Gravity and Grace》がZARA銀座店で2025年3月25日(火)から4月2日(水)まで公開中。ZARAによるプロジェクト「Sakura seen by」の第一弾としての取り組み。本プロジェクトでは、桜の開花を祝う特別な機会にローカルのクリエイティブなアーティストとコラボレーションし、芸術的なウィンドウの装飾を通して彼らの作品に触れる機会を提供することを目的としている。

adf-web-magazine-omaki-zara-1

adf-web-magazine-omaki-zara-2

adf-web-magazine-omaki-zara-3

大巻の作品は、「存在するとはいかなることか」という問いを掲げ、観る者の身体の感覚を揺さぶるような、大規模なインスタレーションが特徴的。展示空間を非日常の世界へと変容させ、鑑賞者の感覚を目覚めさせるダイナミックなアートを展開する。今回のインスタレーションでは動植物の模様が刻まれた2つの半透明の壷が店内に登場し、そこには植物や動物の文様が刻まれ、世界各地の文明や歴史を象徴する図像が描かれている。

作品タイトルである《Gravity and Grace》は、フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユの『重力と恩寵』に由来する。 ヴェイユは、私たちは重力によって縛られながらも、空白や真空を受け容れることで、恩寵を得ることができると説いた。

壺には、動植物の文様や、世界各地の文明・歴史を象徴する図像など、人類が地球上で積み上げてきた膨大な時間が刻まれている。 重力によって刻まれた歴史が、光と影によって空間に再生される時、そこに現れるものはなんなのか。壺に込められた記憶が、私たちの内なる空間に響くとき、未来へと解き放たれるものは何なのか。

本展示では、二つの壺を入り口の左右に配置することで、始まりと終わりのゲートをつくりだした。それは通過の場であり、時を超えて流れる歴史の境界でもある。新しいものと古いものが入り混ざり、変化していく銀座のこの場所で、パンドラの壺からは何が解き放たれ、壺の中には何が残るのかみてみたいと思う。

大巻伸嗣

SAKURA SEEN BY SHINJI OHMAKI

会期2025年3月25日(火)~4月23日(水)
会場ZARA 銀座店
時間10:00~21:30
URLhttps://tinyurl.com/ruy5xkcs