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「何でもないけれど、何かであるものを描く」ことに挑み続ける

井上七海個展「魚は水を知らない」がKOTARO NUKAGA Three(旧KOTARO NUKAGA 天王洲)で2024年7月20︎日(土︎)から9︎月7︎日(土)まで開催中。井上はKOTARO NUKAGAでは2回目の個展となる。

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井上七海《表と裏のためのドローイング_traverse1》2023

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井上七海《スフ_4(and/or)》2024

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井上七海《スフ_15(plus)》2024

本展では、直線を反復して描くことによって方眼紙のようなイメージを描き出すシリーズ「スフ」、刺繍の線が紙の表面・裏面を行き来する「表と裏のためのドローイング」と併せ、新作のビーズによるドローイング「Rim」が展示される。また代表作である「スフ」シリーズからは、最大サイズとなる約縦3×横2mの作品が発表されている。

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井上七海《Rim(g)》2024

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井上七海《スフ_36》2024

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井上七海《表と裏のためのドローイング_traverse4》2024

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井上七海《Rim(c)》2024

井上は「普遍性は移ろいやすく断片的なものである」という考え方を背景に「何でもないけれど、何かであるものを描く」という絵画作品へ向き合い、考えを巡らせる。鑑賞者は井上の作品が何であるのか考えることで、絵画の枠組みを超えた世界へと誘われる。

井上七海

1996年愛知県生まれ。2019年名古屋芸術大学美術学部美術学科洋画2コース卒業。2021年京都芸術大学大学院修士課程美術工芸領域油画分野修了。現在は愛知県を拠点に活動。「線を引く」という単一行為の反復によって「何かを描く」というイメージの呪縛から絵画を解放させることを試みる。機械的にも見える身体的な反復は精度を増すほど機械との違いを絵画のイメージ内に痕跡として残す。意図せずに生まれるその差異はデジタル化が進む世界の中にあって「0」から「1」を生み出すことを求められる時代に、「0」と「1」との間には「無限」があることを気づかせてくれる。

井上七海個展「魚は水を知らない」開催概要

会期2024年7月20日(土)~9月7日(土)
時間11:00~18:00
休廊日日月祝日 8/11~19夏季休暇
会場KOTARO NUKAGA Three
URLhttps://tinyurl.com/2rxwna42