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ヴィム・ヴェンダースの最新作映画「PERFECT DAYS」公開に合わせて

104GALERIEは2023年12月22日(金)から2024年1月20日(土)までドナータ・ヴェンダースによる個展「KOMOREBI DREAMS: supported by THE TOKYO TOILET Art Project / MASTER MIND」を開催する。ドナータ・ヴェンダースは写真家として、夫であるヴィム・ヴェンダース監督の映画作品に携わり、映画制作のドキュメンタリーやそこから派生した自身の作品を発表してきた。

01 KOMOREBI DREAMS, printed on Tesuki Washi Paper, 21 x 28cm, ©︎Donata Wenders

本展で発表するのは、2023年12月22日に公開されるヴィム・ヴェンダースの最新作映画「PERFECT DAYS」でも一部のシーンで用いられた、ドナータの映像作品12点。劇中で使用されている映像は印象的なシーンを形作っており、そのオリジナル版とも言える映像作品のシリーズを覧ることができる。また、関連する写真作品を映画の共同脚本及びプロデューサーとして携わった高崎卓馬の言葉と共に展覧する。

02 KOMOREBI DREAMS, printed on Tesuki Washi Paper, 21 x 28cm, ©︎Donata Wenders

KOMOREBI DREAMSに寄せて

PERFECT DAYSの撮影に入る前に"Komorebi"と言う言葉をはじめて聞き、その意味を知った時、なぜか自分自身の内側の深いところが動くような気がしました。

これは地下深くを流れる水のような映像になると気づいたのです。主人公の心の中で動いていく無意識の流れ、太陽と風と木によって生まれる光と影。そして、平山のKomorebi dreamsを撮ることが、この映画で「私がなすべきこと」感じたが瞬間から、光に対する意識が変わりました。そして、Komorebiを探して街中を歩き回りました。
今ならわかりますが、ふと現れたり消えたりする天の恵み。これは私たちへの贈り物だったのです。komorebiを見つけては撮影をしました。柔らかく動く光のダンスは気まぐれで無秩序、しかし尊いものです。日光が木の葉の間（そして今では他のさまざまな物質も）を抜けて、私たちの生活の中に入ってくる様は、神秘的で美しく、楽しげで、驚きに満ちています。それに気づくか否かは、私たちに委ねられています。かすかに見える、遠い場所からの短い挨拶のように、少しの瞬間、自分だけのためにあるもののように感じるかもしれません。Komorebi は私に深い心地よさと希望を与えてくれます。そして私を人生への喜びと愛で満たしてくれるのです。

ドナータ・ヴェンダース