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特集:現代写真の求道者、スティーブン・ショア

アート写真の季刊誌『IMA』vol.32 (2020年夏号)「特集:現代写真の求道者、スティーブン・ショア」が刊行した。アメリカ写真史にさまざまな伝説と足跡を残し、いまなお第一線で活動するアメリカ人写真家スティーブン・ショア(Stephen Shore)。ニューカラー世代を代表する存在でもあるショアは、14歳で作品がニューヨーク近代美術館に収蔵され、17歳でアンディ・ウォーホルのファクトリーに通い、1971年にはメトロポリタン美術館で写真家として初の個展を開催した。

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その後、スティーブン・ショアは、ローライ35を携えてアメリカをロードトリップし「American Surfaces」(1972-73)が刊行、8×10の大判カメラに持ち替えて代表作「Uncommon Places」(1973-81)が刊行された。写真家として成功を収めてからも、一つのスタイルに固執することなく、それまでの成功に甘んじることなく、自らの思考のプロセスに応じてカメラを持ち替え、さまざまなフォーマットで身の周りの世界と時間をかけて向き合い、真摯にとらえ続けてきた。

『IMA』vol.32では、最新写真集『Transparencies: Small Camera Works 1971-1979』に始まり、過去作品のアーカイヴ、スティーブン・ショアのキャリアを振り返るロングエッセイ、ショアのインスピレーション源、10 組の写真家からショアへの10 の質問など、そのキャリアを多角的に、ショアの言葉とともに振り返ります。

コロナのロックダウン時期とも重なったため、本来であれば、新刊写真集のワールドツアーに出かける予定であったショア本人がステイホーム期間中にオンラインを通じて編集に大きく関わり、生の声が詰まった一冊となった。

スティーブン・ショア / Stephen Shore プロフィール

1947年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。幼少の頃より写真を撮り始め、1971年にはメトロポリタン美術館で写真家として初の個展を開催。代表作に「American Surfaces」「Uncommon Places」など。1982年よりバード・カレッジの写真学部長を務めるほか、2010年には英国王立写真協会より名誉フェローの称号が贈呈された。2020年、「Uncommon Places」制作時にコダクロームで撮影されていた作品シリーズをまとめた、『Transparencies』がMACKより刊行された。