モネとマティスから影響を受けた近現代の美術作品を追加展示 新収蔵作品2点も初公開
ポーラ美術館は、2020年4月3日(金)から休館していたが、6月1日(月)より再開し、同日から11月3日(火・祝)まで「モネとマティス―もうひとつの楽園」展を開催する。当初、本展では海外10か所から20点、国内21か所から約30点の作品を借用し、計90点のモネとマティス作品を紹介する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外借用作品20点の展示を延期せざるを得ず、開幕時点では展示内容を変更し、国内借用作品約30点を含むモネとマティスの作品約70点に、ポーラ美術館コレクションのなかから関連作家の作品約20点を加え、約90点を紹介する。
概要
19世紀から20世紀にかけてのフランスでは、急速な近代化や度重なる戦争などの混乱した社会状況のなか、「ここではないどこか」への憧れが、文学や美術のなかに表れるようになった。 モネとマティスの「楽園」は欠くことのできない絵画の主題であると同時に、制作の場であり、生きる環境でもあった。本展では、モネとマティスの芸術家がいかにして「楽園」を創りあげ、作品へと昇華させていったのかを検証する。
展示内容変更後のみどころ
(1)ポーラ美術館の印象派コレクションを追加展示
印象派やポスト印象派の画家たち、そして20世紀の画家たちの作品を展示。同時代に活躍していた画家たちとモネとマティスの作品をあわせて観賞することで、ふたりが生きた時代の芸術がより深く理解できる。
(2)モネとマティスの名品約70点が集結。マティスの大規模展は約10年ぶり
モネの作品は画業の初期から晩年までを展示、「睡蓮」の連作は7点出品。また、日本国内のコレクションが少なく、まとめて見られる機会の少ないマティスは油彩画24点のほか、挿絵本、コラージュなど幅広い作品を展示する。
(3)モネとマティスから、20世紀絵画を経て、現代にいたる絵画の展開を紹介
モネとマティスは20世紀以降の美術に大きな影響を与えた作家でもある。キュビスムやカンディンスキーの抽象絵画を経て、ベン・ニコルソン、ブリジット・ライリー、マルコ・デル・レ等の近現代絵画を通じて、モネとマティスに連なる西洋の近現代絵画を紹介する。
「モネとマティス ーもうひとつの楽園」展 概要
会期 | 2020年6月1日(月)~11月3日(火・祝) |
休館 | 会期中無休(展示替えによる臨時休館あり) |
時間 | 9:00~17:00(最終入館は16:30) |
主催 | 公益財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館 |
住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285 T E L:0460-84-2111 |
後援 | 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 |
出品点数 | 約90点 |
出品内訳 | モネ34点(「睡蓮」の連作7点を含む)、マティス34点(うちポーラ美術館コレクションはモネ19点、マティス13点)。 ほか、ポーラ美術館コレクション約20点。 |
出品作家 | クロード・モネ、アンリ・マティス、カミーユ・ピサロ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、オディロン・ルドン、ジョルジュ・スーラ、ピエール・ボナール、ワシリー・カンディンスキー、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、ベン・ニコルソン、ブリジット・ライリー、マルコ・デル・レ等 |