世界の5都市を舞台に滞在制作を行った、国内のアーティストたちによる成果発表展
「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2024 成果発表展『微粒子の呼吸』」第2期が、トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)本郷で2024年8月17日(土)から9月22日(日・祝)まで開催される。TOKASでは公募展や企画展、海外派遣などを通じて、段階的、継続的にアーティストの活動を支援している。本展は支援を受けて海外で滞在制作を行ったアーティストの成果発表展。二国間交流事業プログラムでエディンバラ、ケベック、バーゼル、台北、ヘルシンキの提携機関に派遣された大野由美子、谷崎桃子、辻梨絵子、仲本拡史、西毅徳の5名が紹介される。
出展作家
大野由美子
陶芸、紙などを用いて架空の建築物をつくり、近年はサイズ可変の作品の可能性を模索する大野は、滞在先のエディンバラでブルータリズム建築を調査し、レイアウトや構造を変化させる実験を行った。本展では、その発展形として制作した構造物を展開し、展示室という建築物に接続させることを試みる。
谷崎桃子
近年、不眠や精神的な不調の病理や、それらとの共存について関心をもつ谷崎は、カナダで精神的不調を抱える人のコミュニティを訪れ、不調との共存方法について考察。本展ではそのような一見ネガティブな事象を肯定的に捉え、カナダでの経験をもとに制作した絵画を中心としたインスタレーションを立ち上げる。
辻梨絵子
他者とのコミュニケーションや、公と私の境界について表現している辻は、スイスのキリスト教文化圏において存在する「ゴッドペアレント」制度や、「ルームシェア」「名付け」などのリサーチを行った。本展では参加型のインスタレーションをとおして、血縁のない家族関係や、友人同士の特別な結びつきについて問いかける。
仲本拡史
土地へのリサーチにもとづいて映画・映像の制作を行ってきた仲本は、台湾の動植物の生態や民話、歴史をリサーチした。本展では、滞在先のレジデンスに生息するカタツムリをとおして、自身が幼少期を過ごしたミャンマーでの思い出に、台湾のカタツムリの歴史、そして沖縄のヤドカリとの関係を繋ぐ映像作品を発表する。
西 毅徳
常に移り変わる自然の光景と光学現象に惹かれ、素材と構造によって再構築する西は、フィンランドで自然光を巧みに取り入れて設計された建築と、自然環境との関係を調査。本展では、フィンランドの日常の風景にある白樺に着目し、その葉がみせる多様な表情をインスタレーションで表現する。
「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス2024 成果発表展『微粒子の呼吸』」第2期 開催概要
会期 | 2024年8月17日(土)~9月22日(日・祝) |
休館日 | 月曜日、9/17 |
会場 | トーキョーアーツアンドスペース本郷 |
料金 | 無料 |
URL | https://tinyurl.com/mryeyd8t |