生命とそうでないものとの境界が未分化な領域を探る展覧会
アーティスト・Wakuの2年振りとなる個展「素朴光」がCON_とDomicile Tokyoの2会場で開催される。Wakuは1996年、東京都生まれ。2017年青山学院大学在学中にネオンサイン製作を手がける「シマダネオン」の門戸を叩く。翌2018年に単身ニューヨークへ渡り、「ブルックリン・グラス」で修行。2019年に帰国し、同年自身初の個展「Gowanus」を開く。20世紀初頭に発明されて以降、広告照明としてのネオンサインに与えられ続けてきた記号性を周到に排し、Wakuの作品はネオンの光やそれをもたらすネオンガス、ネオン管を意味以前の存在に還元し、再提示する。本展は生命とそうでないものとの境界が未分化な領域を探る展覧会。擬人的で生気論的な「素朴生物学」は、ネオンと生命の関係を予感させながらも、それを揺さぶる。化学反応のエネルギーによって自ら光を発する深海生物や38億年前の地球の底で生まれた原始生命体。そうした見立てのもとで、ネオン管を蠢く不活性ガスや、もはや光を発さないガラスの残骸はかつて与えられた記号性や意味から離れて鑑賞者の前に現れる。
「素朴光」展覧会開催概要
会場 | CON_ |
期間 | 2022年6月25日から7月24日まで |
時間 | 水曜日~日曜日 :14:00~ 19:00 |
会場 | Domicile Tokyo |
期間 | 2022年6月25日から7月6日まで |
時間 | 月曜日~水曜日:12:00~20:00 |