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大型ホテルの建て替えとしては国内初となる全面CLT工法に着手、「泊まれるジオパーク拠点施設」として2021年夏のオープン予定

地方創生で知られる島根県隠岐諸島の1つ海士町に隠岐世界ユネスコジオパークの「泊まれる拠点施設」として「Entô(エントウ)」が2021年夏にOPENする。ジオパークの島前拠点機能と、その絶景を享受できる宿泊機能、2つの機能を中心に、従来のリゾート施設とは一線を画すまったく新しい価値観の複合施設として運営する。建材としての性能の高さに加え、SDGsでも推奨される最小限の工程での施工を実現する全面CLT工法を、宿泊機能を持つ大型施設の建て替えとしては国内初採用し、離島の新しい木造建築施工の在り方として注目を集めている。

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島根県隠岐郡海士町は、180の島々が集まり4つの有人島からなる日本海の離島、島根県隠岐諸島のひとつであり、人口は約2,300人。海士町は2017年に「海士町観光基本計画」を制定、日帰りが難しい離島観光の最重要施策は宿泊施設の充実であり、インバウンドを含めた今後の需要に対応できるよう、48年に渡り使用されてきた国民宿舎・別館(緑水園)を解体し、新施設の建築を企図する「ホテル魅力化プロジェクト」を立ち上げた。

隠岐諸島は世界44ヵ国161地域のユネスコ世界ジオパークの一員として、隠岐特有の「大地の成り立ち」「独自の生態系」「人の営み」というテーマを掲げ、雄大なジオパークの魅力を世界中へ発信すると共に、島を訪れる観光客と島民の交流施設としての役割も担う。付加価値を足していく、いわゆる都市型のラグジュアリーではなく、都市から遠く遠く離れた、ぽつんと海に浮かぶ隠岐の大自然を最高級の価値として「なにもない」という新しい旅の贅沢、豊かさを提供する。海士町のキャッチコピーでもある「ないものはない」は「なくてもよい、大事なことはすべてここにある」という2つの意味を持つ。

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施設の設計はMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏 + 原田麻魚)、ビジュアルアイデンティティ・ネーミング開発は原研哉が率いる日本デザインセンターが担当する。施設は、Seamless(隔たりや境目のないこと)、Honest(正直さ、素直さ)を設計コンセプトとし、目の前に広がるジオパークの風景そのものを全身で感じられる空間設計が特徴。離島建築の特殊性を勘案し、CLT工法で施工し、隣接する港と同じく木の温かみを全面に表現し、島前カルデラが眼前に広がる設計となる。

島根県隠岐郡海士町について

島根県隠岐郡海士町は、 4つの有人島からなる日本海の離島、隠岐諸島の1つです。「自立・挑戦・交流 × 継承・団結」を町政の経営指針に掲げ「ないものはない」を合言葉に、島故の価値や生き様を島内外に発信しながら、様々な分野で島の生き残りをかけた挑戦を続けている。 これからも引き続き、島の歴史や伝統文化を「継承」し、島に根付いた半農半漁の暮らし、地域の絆や信頼から生まれる支え合いの気持ちを大切にしながら「団結」して、みんなでしゃばる島づくりを目指す。


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