三井不動産株式会社が、米国子会社三井不動産アメリカを通じて、ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン地区において事業に参画していた、オフィスビル「50ハドソンヤード(50 Hudson Yards)」が竣工した。
「ハドソンヤード」は、世界のビジネスの中心地ニューヨーク・マンハッタンのミッドタウンエリアに位置する合計約11haの開発敷地を持つ大規模再開発プロジェクト。イギリスのデザイナーであるトーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)によって設計デザインされたモニュメント「ベッセル(Vessel)」を中心に、「50ハドソンヤード」「55ハドソンヤード」を含むオフィスビル、世界的有名シェフのレストラン、最先端のショッピングモール、アートと触れ合える文化施設、高層分譲、賃貸レジデンス、高級ホテルが順次開業を迎えており、緑と憩いの空間も兼ね備えたミクストユース型の開発となる。近年ではニューヨークの観光スポットとなっており、オフィスワーカーのみならず、住民、観光客で賑わうエリアとなっている。
「ハドソンヤード」には、タイムズスクエアやグランドセントラルステーションを結ぶ地下鉄7番線が延伸しており、ロングアイランド方面およびニュージャージー方面への通勤電車(New Jersey Transit)の始発駅でもあるペンステーションも徒歩圏にあり交通利便性に優れる。さらにフェリーターミナル、ヘリポートへも徒歩圏内であるほか、さまざまな交通機関でのアクセスが可能。
本プロジェクトは、マンハッタンにおける大規模複合開発「ハドソンヤード」を構成するオフィスビル群のうちの一棟。マンハッタンにおけるオフィスビルとしても、日系企業によるマンハッタンでのオフィスビル開発事業としても、過去最大級の事業規模となる。総事業費は6,000億円超(1ドル=145円)。リーシングについても順調に進捗しており、全体の8割以上の契約が完了している。主な入居企業は、「Meta(旧Facebook)」や世界最大の資産運用会社である「BlackRock」。
50ハドソンヤードは、地上58階建、延床面積約269,000㎡のオフィスビル。地下鉄7番線「34丁目駅」から地下直結という高い交通利便性に加え、正面エントランス側に広がる公園や東側に広がるマンハッタン中心部を一望できる立地にある。
西側ロビーには「ハドソンヤード」の新たなシンボルとなるニューヨーク現代アートの巨匠フランク・ステラの作品を展示。低層部には地元で人気のベーグルショップ等の飲食店舗を誘致したほか、スカイロビーにはカンファレンスルームなどのアメニティスペースを備える。
また、複層Low-Eガラスや高性能空調を採用するなど環境性能としても最新鋭の性能を備えており、「LEED GOLD認証」を取得予定。本プロジェクトは「ハドソンヤード」開発を主導する、全米有数のデベロッパー「Related Companies」およびカナダ最大の機関投資家の一つである不動産投資会社かつデベロッパーの「Oxford Properties Group」との共同事業になっている。