フェンディによるサステナブルな戦略
ラグジュアリーブランドのフェンディ(FENDI)は、トスカーナ州バーニョ・ア・リーポリを拠点として推進する「フェンディ・ファクトリー」建設の礎石敷設式典開催に伴い、サステナブルな戦略に焦点を当てる。「フェンディ・ファクトリー」プロジェクトは、創造、開発、革新訓練、生産に専念するフェンディの革新的、かつ効率的、そしてグリーンなエクセレンスの柱となる。
フェンディは、環境の持続性と社会的責任に特化した取り組みについて発信するため、公式ウェブサイトfendi.com上に新しいセクションを開設した。「環境」「サプライチェーン」「コミュニティ」という3つの主要なセクションに関する情報を提供する新しいウェブページでは、フェンディのハイエンドで耐久性ある製品に使用される持続可能な材料、優れた環境特性を持つ生産現場と店舗、サプライチェーンの透明性と責任性、ローマのマッソーリアカデミを通じた若い才能を育む教育と訓練への長期的な取り組み、さらに「LVMHインスティテュート・デ・メティエ・ド・エクセレンス(LVMH Institute des Métiers d’Excellence, IME)」トレーニングプログラムに関する詳細を発信する。
これまでフェンディは、製品のライニングや包装用に植物から採取した繊維素セルロースベースの素材を採用。さらに、BCI(ベター・コットン・イニシアティブ)認証済みコットンとリサイクルポリエステルで作ったアイコンバッグ「ピーカブー」と「バゲット」のカプセルコレクション「FFグリーン インターレース」を発表してきた。本カプセルコレクションはフェンディの最も伝統的な職人技のひとつ、インターレーステクニックを駆使したもので、ファブリックをストライプ状にカットしてから組み立て直し、その後職人の手作業によってひと目ずつ丁寧に結んで制作される。
さらに、フェンディのホリスティック、かつサステナブルな継続的取り組みの一環として、イタリアの各地域から1名ずつ職人を選出し、フェンディのアイコニックな「バゲット」バッグに独自の解釈を依頼するという「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトも行い、伝統的なハンドバッグを本物のアートオブジェへと変身させた。本プロジェクトは、熟練職人のクラフツマンシップを駆使したフェンディ製品の制作に加え、強力な人的ネットワークも作り上げて、イタリア全土で地元の職人の希少な工芸品、クリエイティビティ、そしてサヴォアフェールを保存し継承していくための重要なステップでもある。
同様のサステナブルなアプローチは、今年のホリデーウィンドーのデザインと制作のガイドラインにもなった。店舗の窓には、リサイクルされた素材で作られた建築要素と、リサイクル、および再生された製品の使用工程で得られたサトウキビ由来の泡状物質を融合させた作品がディスプレイされる。ホリデーシーズン中、ローマ本店「パラッツォ フェンディ」をはじめ、ロンドンのニューボンドストリート店、パリのモンテーニュ通り店、ニューヨークのマディソンアベニュー店といった世界の一部旗艦店では“持続可能な作業”が継続される。
フェンディは、ラグジュアリーブランド・コングロマリットによるブランド生産の影響軽減を目的とする「LVMHライフプログラム」を正式に採用し、持続可能な最高素材を調達。最高品質、かつ責任ある製品のために最高効率の手法を実践する。