ブランドをとりまくクリエイティブを生み出す8つの思索とプロセス
広告・マーケティングの専門出版社 宣伝会議は、書籍『デザインをつくる イメージをつくる ブランドをつくる』を2025年3月17日に全国の有力書店およびオンライン書店で発売する。本書の著者は資生堂で「SHISEIDO MEN」「オイデルミン」など数多くの化粧品ブランドを手がけ、現在「イプサ」のクリエイティブディレクターを務める工藤青石。ブランド構築の現場で培われた知見をもとに、クリエイティブの本質を追求する。
工藤は1988年に資生堂に入社し、パッケージデザイナーとしてキャリアをスタート。その後、海外駐在を経て、パッケージのみならずプロダクト、空間・環境、VI、ビジュアルなどブランドを構成するあらゆる要素に関わりながら、「本当のデザインとは何か」「ブランドをつくるとはどういうことか」を探求してきた。本書では人気コスメブランド「イプサ」などを例に、デザインやクリエイティブディレクションの考え方、制作プロセスを詳しく紹介。プロダクトデザインはもちろん、シーズナルビジュアル、ショップ空間、スタッフのウェア、オンラインコミュニケーションなど、ブランドを取り巻くあらゆるクリエイティブの全貌を紐解く。ブランド構築に携わるデザイナーやマーケターにとって、これまでにない実践的な書籍となる。
工藤青石(くどう・あおし)プロフィール
デザイナー / クリエイティブディレクター コミュニケーションデザイン研究所代表 / 東京藝術大学非常勤講師。東京藝術大学デザイン科卒業後、資生堂に入社。4年間のパリ駐在を経て、デザイナー・ビジョナリーの平野敬子とともに「コミュニケーションデザイン研究所」を設立。化粧品ブランドのデザインやディレクションを数多く手がけ、現在は「イプサ」のクリエイティブディレクターを務める。JAL、三越、NTTドコモ、トヨタ、鹿島建設、大分県立美術館など、多岐にわたるプロジェクトに参画。毎日デザイン・アワード、米国建築家協会New York最優秀デザイン・アワードなど、国内外で70を超えるデザイン・アワードを受賞。
目次
1章 デザインをつくる
デザインとは / 本当のデザイン / デザインは200%
2章 イメージをつくる
イメージは三つのレイヤーで形成される / 機能的なロジックで無比の存在感を伝える / セルジュ・ルタンスが創るイメージ / 本当のデザインはイメージをつくる
3章 言葉をつくる
デザインとしての言葉 / 世界中で共有できる文字記号をつくる「OPAM」 / なくしづらいブランド名をつくる「SHISEIDO MEN」 / コンセプトが視覚的に伝わる名前をつくる「気包紙」 / 方針を鮮明にした社名をつくる「Communication Design Laboratory」
4章 商品をつくる
商品をして全てを語らしめよ / 関わった人が誇れるもの「SHISEIDO MEN」 / 明快なデザインにはロジックがある「オイデルミン」 / マスプロダクトに手づくりのような揺らぎを「qiora」 / 適切な差配で、できない理由を排除する「vocalise」 / ブレイクまでの段階的な道のり「IPSA ザ・タイムリセット」
5章 ビジュアルをつくる
ビジュアルは概念を視覚化する / 季節を共有して日本独自の習慣を活性する「三越のお中元お歳暮」 / 商品体験を感覚として共有する「IPSA ザ・タイムリセット アクア」
6章 空間をつくる
空間でしか共有できない〝体感〞を創出する / フレーミングされない特別な時空間「BASALA」「オイデルミン」プレス発表会 / ブランドのコンセプトを体感するショップ「qiora」ニューヨーク店 / 既存のシステムから逸脱する「森下唯 演奏空間体験」
7章 環境をつくる
クリエイティブに集中できる場を持つ / 互いへのリスペクトが関係を育む / クリエイティブは「誰に頼むか」がすべて
8章 ブランドをつくる
コンセプトを可視化する / 35年継続するブランドを再認識する方法「メタボライザー」 / 大切な季節感の共有「シーズナルビジュアル」 / 「美的生命力」を共有する装置「アクアズーム」 / 空間のコアとしての人の存在を位置づける「レシピストウェア」 / 時代を反映させてブランドを体感できる場をつくる「ショップデザイン」 / ブランドイメージを体感できる場所「IPSA AOYAMA」 / テキストにもアイデンティティを宿らせる「イプサ・フォント」 / イメージを支えるもの、そして拡張するもの「オンラインコミュニケーション」 / いかにしてトッププロダクトとなり得たか?「ザ・タイムリセット アクア」 / イメージを創る アートとデザイン
『デザインをつくる イメージをつくる ブランドをつくる』書籍概要
著者 | 工藤青石 |
定価 | 2,420円 |
発売 | 2025年3月17日 |
URL | https://amzn.to/3Dl7qut |