「Cotton Fields」写真展
NY発ファッションブランド、マーク・ジェイコブスが手掛けるブックストアBOOKMARCにて、写真家 長濱治のアメリカ・ディープサウスのブルースマンの写真集「Cotton Fields」の出版を記念して、写真展が2020年2月22日(土)から3月1日(日)まで開催される。前日21日にはオープニング・レセプションとサイン会も開催される。
1960年代後半から雑誌や広告写真で活躍していた長濱治は50歳を目前にして、「今、自分が本当に好きなものを撮っておかなければ、もう撮れなくなる」という思いに駆られて、ブルースマンの素顔を撮影するため、ブルースの聖地アメリカ南部の「cotton fields(綿花地帯)」に旅に出た。1年目は誰一人ブルースマンに出逢えず、4年間で10回、アメリカのディープサウス・エリアに通って70人余のブルースマンと出会い、42,000カットあまりを撮影した。
今回の写真集「Cotton Fields」の出版は「アナログレコードのように味わいのあるフィルム写真を見直そう」と、編集者とデザイナーの有志が結成した「Dear Film Project」のメンバーが、長濱のブルースマンの写真に惚れ込み、なんとか1冊の本にしたいと、アメリカのルーツ・ミュージックに造詣の深いピーター・バラカンにテキストの書き下ろしを頼み、トランスワールドジャパンが版元となって発売が実現した。アナログレコードのように、ヴィンテージジーンズのように、深い味わいのある1冊に仕上がった。
ピーター・バラカンは、ロンドンの高校在学中からブルースに惚れ込み、アメリカのルーツ・ミュージックに深い造詣を持ち、著書には「魂(ソウル)のゆくえ」などがある。今回はピーター氏の発案により、テキストに登場するブルースマンの名演72曲を、巻末のSpotifyのバーコードをダウンロードすることで視聴することも可能となっている。伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンから、マディ・ウォータース、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリクス、さらに現代の3大ギタリスの一人、デレク・トラックスまで網羅したプレイリストは、ブルースの源流から現代ブルースまでのアーカイブとなっている。
編集に関しても、長濱のフィルム写真の魅力をより際立たせるために、タカハシアキラがフィルムトランスレーションを行い、プリンティング・ディレクターとして、モノクロ写真印刷の名手野口啓一氏(凸版印刷)に印刷を依頼。アート・ディレクターは白谷敏夫、クリエイティブ・ディレクターに粕谷誠一郎、エディトリアル・ディレクターに尾崎靖という、斯界のプロフェッショナルを揃えて制作している。
長濱治(Osamu Nagahama)/ 写真家
1941年名古屋市生まれ。多摩美術大学彫刻科卒業。写真家・立木義浩氏のアシスタントを経て、1966年よりフリーランスの写真家として活動。1960年代末から、主に海外のロックフェスティバルやカウンター・カルチャー周辺を撮影。他にファッション、広告、ポートレイトなどの分野でも活躍。
ピーター・バラカン (Peter Barakan) / ラジオDJ、音楽評論家
1951年ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科卒業。1974年、音楽出版社で著作権関係の仕事に就くため来日。1980年より執筆活動、ラジオ番組へ出演。現在は、フリーランスのブロードキャスターとして活躍中。2014年から毎年、音楽フェスティヴァル「Live Magic」を監修。
「Cotton Fields」写真展 情報
タイトル | 長濱治&ピーター・バラカン “Cotton Fields” 出版記念 写真展 |
会期 | 2020年2月22日(土)から3月1日(日)12:00~19:00 |
サイン会 | 長濱治、ピーター・バラカン |
日時 | 2020年2月21日(金) 19:00~21:00 |
場所 | BOOKMARC 東京都渋谷区神宮前4-26-14 |