“Rejoice! Proof of Abundant Joy II: Kairos” Exhibition at Saison Art Shop

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ひとりひとりの人が出逢う時間、光景、体験、その尊さ

セゾンアートショップは、上田智之、菅原彩美、畑山太志、塙康平によるグループ展「Rejoice! 豊かな喜びの証明Ⅱ: Kairos」を2022年2月8日(火)から 4月10日(日)まで開催している。本展タイトルの「Kairos (カイロス)」は、ギリシャ語で「時間」 を示し、ひとりひとりが体験する主観的な時間を意味する。日常的な事物の普遍的な美を水彩で描く上田、神話的なナラティブを喚起するガラスペンによるドローイングや、濃密な油彩を描く菅原、目には見えない世界の表象を試みる畑山、ドローイングをはじめ、多様なメディアを用いて深い内省から詩的空間を描く塙。

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《軽くなる》 上田智之 2022年 水彩紙、水彩、自作桜額 320x385 mm

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《羽根の中を透かして聴こえる・蘇る花》 菅原彩美 2021年 キャンバス、油彩 580×580 mm

破壊されたにしても、肉体が現世で味わった喜び、
矛盾のなかであれ、魂が感受していた喜びが無意味なものか?
決してそんなことはない。
Between extremities / Man runs his course;
そのこと自体に意味がある、永遠のサイドから見たらばさ。
味わった喜びがそのしるしだ、というんじゃないだろうか?

大江健三郎『燃えあがる緑の木 第二部 揺れ動く(ヴァシレーション)』

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《天気図 #4》 畑山太志 2021年 キャンバス、アクリル 727×530 mm

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《静かな時間》 塙康平 2022年 紙、ペン 80×60 mm

本展は、大江健三郎の小説『燃えあがる緑の木』のなかで描かれる人間存在の根本を讃える「Rejoice!」という 掛け声や、数学者岡潔の説く、喜びと懐かしさを感受する人間の心に本質的に備わる「情緒」をキーワードに企画された展示。新型コロナウイルス、気候危機、テクノロジーの発展、飛び交うフェイクニュースなど、目まぐるしく変わる地球・社会環境において、従来の価値観は揺らぎ、何を指針に生きていくべきか不安に晒される日常を生活している。この現状をあらためて見つめ直し、本展では生きることそのものには喜びがあるということに目を向けた内容となっている。

「Rejoice! 豊かな喜びの証明 Ⅱ: Kairos(カイロス)」展 概要

会期後期2022年2月8日(火) - 4月10日(日)
会場ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル内セゾンアートショップ
住所神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
時間10時〜18時
入場料無料