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2シリーズの平面作品の新作が発表

GALLERY HAYASHI + ART BRIDGEはランガ・アプトラによる個展「ENGRAVING MEMORIES AND GRASPING THE LIGHTS」を開催する。本展はアプトラの日本初の個展開催となり、これまでスイス、イタリア、インドネシアそして日本で発表を行なってきたアプトラを象徴する「Catatan Tekstur ”質感の記録”」「Bias Cahaya “屈折する色彩”」の2シリーズの平面作品の新作が発表される。インドネシアのジョグジャカルタで生まれたアプトラは幼少期より描く行為に魅了され、現在は日常生活の中に起きる問題をもとに、画面に現れるテクスチャーに着目して制作。アンセルム・キーファー、ゲオルグ・バーゼリッツ、ジャン・ミシェル・バスキア、ジャン・デュビュッフェ、アントニ・タピエス、ザオ・ウーキといった近現代作家を思わせる構図とモチーフと、彼が育ったジョグジャカルタの色彩と精神性が融合し独創的な雰囲気で鑑賞者を魅了する。

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Guess what number_Acrylic, Enamel on canvas_30×40cm_2024

自然やそこに存在するすべてのものは、人類にさまざまな現象を見せてくれる。それを無視する人もいれば、観察に時間を費やす人もいる。多くの自然現象は、非凡な作品を生み出すきっかけとなってきた。
ランガの観察から、岩と光が“質感の記録“と“屈折する色彩“という2つの絵画シリーズに昇華され名づけられた。ランガにとって絵画とは創作過程における思索、探求、自己表現の行為である。彼の作品における基本的なアイデアとしての観察対象は、単一の形や意味にとらわれない。創作過程を通して、ランガは自己実現を目指す。

ランガの最新作「質感の記憶」シリーズでは、岩が様々なリズムとパターンで配置されている。作品は彼の芸術の旅のアナログなバックアップ・メモリーとなる。「質感の記録」シリーズを通して何千年も前の苔むしたレリーフの塊を見ているようである。散らばって配置された物体を使った「質感の記録」の視覚的要素とは異なり、「屈折する色彩」シリーズの光に関する作品では、明るい色と不規則な形が中央に集中して積み重なるように描かれている。

この展覧会は、ランガが岩と光への思索を通して生み出したものを見るためだけのものではない。また、ランガがキャンバスに記憶を刻み、光をとらえるのを見るだけでもない。この5回目の個展は、ランガ・アプトラの2つの絵画シリーズの旅の続きである。この2つのシリーズは互いに影響し合っているのではないだろうか。この展覧会は少なくとも自分自身にとって有意義で有益な知識を得るために、繰り返される活動から少し立ち止まり、周囲の世界に視線を向けるよう私たちを誘う。

Langgeng Artspaceキュレーター Tomi Firdaus

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Still on stillness_Acrylic, Enamel on canvas_30×40cm_2024

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Come together_Acrylic Enamel on canvas_30×40cm_2024

「ENGRAVING MEMORIES AND GRASPING THE LIGHTS」開催概要

会期2024年5月19日から5月25日まで
会場 GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE
URL https://g-hayashi-artbridge.com/