AIとアートの新たな挑戦
ライゾマティクスによる新作展覧会「recursive」が2024年9月14日(土)から10月3日(木)まで、東京・表参道のOMOTESANDO CROSSING PARKにて開催される。技術と表現の融合を探求するライゾマティクスは真鍋大度と石橋素が主宰するクリエイティブコレクティブで、研究開発をベースにした実験的なプロジェクトで知られている。これまで、ビョーク、Perfume、ELEVENPLAYなど、国内外で活躍するアーティストたちとのコラボレーションを数多く手掛け、メディアテクノロジーと身体性の関係を実践的に探求してきた。
近年では、東京都現代美術館や中国・深圳のDesign Societyで個展を開催し、その斬新な表現が注目されているが、今回の「recursive」展では「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」をテーマに、新作の映像作品が展示される。キュレーターには金沢21世紀美術館館長の長谷川祐子を迎え、屋外と屋内のスペースを活かした展示が予定されている。特に、AIモデルの自己学習による生成プロセスが中心となり、AIが自己の生成データを用いて進化し続ける過程を観察することができる。
プロジェクトは、天王洲のKOTARO NUKAGAギャラリーで現在開催中の個展「Rhizomatiks Beyond Perception」で発表された「Beyond Perception Model」を基盤としており、「recursive」ではそれをさらに発展させた新作が登場する。表参道の大型LEDにAIモデルの生成結果が表示され、カメラがその映像を記録することで、AIは自己の姿をフィードバックとして取り込み、自己進化を続ける。展示室内では、AIモデルの自己学習の過程や生成データの変化を観察することができる。また、鑑賞者の存在もAIの学習プロセスに影響を与える可能性があり、鑑賞者の姿がカメラに映し出されることで、AIの創造性に新たな影響をもたらすかもしれない。人間とAIが共創することで生まれる新しい芸術表現、それが「recursive」の大きなテーマとなっている。
ライゾマティクス
アーティスト、デザイナー、エンジニアで構成される彼らのチームは、ハードウェアとソフトウェアの開発からオペレーションまで、すべての工程に関与し、最先端の表現を追求している。また、科学者や研究者とのコラボレーションを通じて、技術と芸術の境界を超えた作品を発表し続けている。
展覧会「recursive」開催概要
会期 | 2024年9月14日(土)から10月3日(木)まで |
時間 | 10:00〜20:00 |
入場 | 無料 |
会場 | OMOTESANDO CROSSING PARK |
URL | https://kotaronukaga.com/ |