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富山県高岡市の取り組み「Creators Meet TAKAOKA 2020」

富山県高岡市が2019年度から取り組んでいる、伝統産業の工房とクリエイターのコラボレーションにより、日本の手わざの新たな価値創造と「関係人口」づくりを目指す事業「Creators Meet TAKAOKA」の、2020年取り組みの成果が発表された。adf-web-magazine-creators-meeti-takaoka-2020-2

2020年8月に実施したクリエイター募集では、4組の枠に20組の応募が集まり、その中からプロダクトデザイナー、新素材開発者、音楽家など多様なジャンルのクリエイター5組の参加が決まり、金属工芸・漆芸・菅(すげ)細工の工房6社とのマッチングが行われた。オンラインを活用した打合せやディスカッションを重ね、この度のプロトタイプの発表に至った。職人だけでもクリエイターだけでも生み出せない、まさに両者の出会いの化学反応によってユニークな提案が生まれた。製品化や発表に向けて各チームは今も活動を続けている。

参加チームの提案紹介

能作×Hamanishi DESIGN:「燭台」

日本の伝統産業を牽引する金属鋳造メーカー「能作」と、2019年度のモデルツアーにも参加したHamanishi DESIGNのプロダクトデザイナー・鎌田修によるコラボ。「溶かして」つくる高岡銅器の鋳造工程が、視覚的に表現されたポップなデザインが特徴の「燭台」。

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能作×Hamanishi DESIGN:「燭台」

漆器くにもと×三井化学MOLp:アクセサリー「縁・円」

漆器の企画問屋「漆器くにもと」の協働先は、三井化学社内のメンバーによって立ち上げられた有志グループ「MOLp(Mitsui Cemicals Oriented Laboratory)」。昨年度からの継続参加。サンプル試作が進んでいるのは、経年変化を楽しむ漆のアクセサリー「縁EN・輪WA」。三井化学が開発した樹脂で成型したアクセサリーに漆を塗布。

竹中銅器×TakashiTeshimaDesign:「Re Produce」「TO YA MA」「Still we live」「Gradation」

高岡銅器産地で一番の規模を誇る企画問屋「竹中銅器」と組んだのは、プロダクトデザインに加えてファッションアイテムの製作販売もおこなう、手嶋隆史。4つの方向性から金属鋳造の表面加工の可能性を探る取り組み。

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竹中銅器×Takashi Teshima Design:「Re Produce」

佐野政製作所×shy shadow:三次元の国旗「View Point」

オーダーメイド品の受注製作やオリジナルの数珠かけを製作する銅器メーカー「佐野政製作所」と、20年間アメリカのプロダクト業界の一線で働いてきたデザイナー・芳村朗のチームが作るのは、三次元で表現した国旗のオブジェ「View Point」。完成品は真鍮製を予定。

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佐野政製作所×shy shadow:「View Point」

シマタニ昇龍工房×未音(ひつじおと)制作所:おりんの奏でる音楽「Vague(ヴァーグ)」

音楽クリエイター/アーティストの若狭真司が主宰する「未音制作所(ひつじおとせいさくじょ)」は、今回二つの工房との協働を行っている。一つは「おりん」をつくる鍛金工房の「シマタニ昇龍工房」。おりんを鳴らした音とおりん制作時の音(焼成音など)のみをプロセッシングした楽曲を制作する。

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シマタニ昇龍工房×未音制作所「Vague」

高岡民芸×未音制作所:菅製スピーカー「Sedge(セッジ)」

若狭のもう一つのコラボレーターは、菅の栽培から加工までを一貫して行っている「高岡民芸」。福岡(高岡市・旧福岡町)の菅笠はシェア9割を誇るが、工賃が安く、高齢化と後継者不足が深刻化。そんな中で、中山煌雲は産地唯一の若手として、アートピースとしても飾りたくなる菅笠づくりに邁進。菅製のスピーカーを提案。

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高岡民芸×未音制作所:「Sedge」