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募集活動テーマは「これからのコモンズ」

シビック・クリエイティブ・ベース東京(CCBT)のプログラム「アート・インキュベーション」で、2025年度アーティスト・フェローを5組、2025年4月1日(火)から4月20日(日)まで募集する。「アート・インキュベーション」はCCBTのコアプログラムのひとつで、クリエイターに新たな創作活動の機会を提供し、そのプロセスを市民(シビック)に開放することで、都市をより良く変える表現・探求・アクションの創造を目指すプログラム。

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公募・選考によって選ばれる5組のクリエイターは、「CCBTアーティスト・フェロー」として、企画の具体化と発表、創作過程の公開やワークショップ等を実施し、CCBTのパートナーとして活動する。CCBTでは、制作費上限1,000万円のほか、制作スペースや技術・広報・マネージメント、メンターをはじめとした専門家からのアドバイスなどのサポートを行う。

今年度は、募集活動テーマ「これからのコモンズ」を思考するアイデアや姿勢、ナラティブを、市民を巻き込んで実験・触発(インスパイア)する、あらゆるクリエイティブな企画・表現活動を公募する。審査を経てアーティスト・フェロー5組を6月中旬に発表する。

2024年度アーティスト・フェローの活動

布施琳太郎「パビリオン・ゼロ」
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撮影: 竹久直樹

「日本の大地=根拠(ground)とはなにか?」をあらゆる手段を通じて問いかけ、拡張されたランドアートとして制作したプロジェクト。「パビリオン・ゼロ」の中心かつ最大の企画「ツアー型展覧会」では、参加者はヘッドマウントディスプレイを装着し、拡張現実(AR)と仮装現実(VR)を行き来しながら、葛西臨海公園の大地、海、空を布施のガイドにより巡った。

市原えつこ「ディストピア・ランド」

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「最悪な時代に、人はどのように愉快に生きられるのか?」との問いのもと、多様な問題を抱える社会をユーモアとフィクションを通して生き抜く術を検討し、虚実が入り混じる未来像を市民とともに構築するプロジェクト。科学や人類史にまつわる多層的なリサーチをもとに、展覧会では、ディストピアと化したパラレルワールドの日本の姿を描くインスタレーション作品を発表。

HUMAN AWESOME ERROR「Super Cells Infinite」

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HUMAN AWESOME ERRORの福原志保の乳がん罹患を機に開始した「Super Cell」シリーズの最終章となる、アーティスティック・リサーチ・プロジェクト。病院や研究機関の協力を得て、冷凍保存された福原のがん細胞を持ち出し培養、さらに血液から培養したiPS細胞より再生免疫細胞を作製し、がん細胞に対峙させることを計画。展覧会では、このプロセスを実行するには課題や制限があることを映像作品等を通じて明らかにするとともに、過程で表出した倫理や慣例、法などの制限から生じる細胞の所有権の問題、そこから見出される生命倫理や自己の実在性を問いかけた。

MVMNT「TOKYO [UN]REAL ESTATE」

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東京で暮らす人々の生活空間のデータを募集・収集し、3Dスキャンで記録、東京の多様なライフスタイルをデジタルアーカイブとして構築するプロジェクト。等身大の人間らしさを記録・考察することで、現代社会の特質や変化を読み解く「考現学」に取り組んだ。成果発表となる展覧会では、収集した東京のリアルな暮らしのデータと、そこから見えてくる多様なライフスタイルのあり方を紹介。また、収集した3Dデータは特設ウェブサイトで公開し、創作やクリエイティブな活動に利用可能としている。

柴田祐輔+Token Art Center「続・代替屋」

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近代以降の日本食文化を構成する重要な要素である「代替」をコンセプトに、食べること、そして生きることについて探求するプロジェクト。高度に都市化され田畑のない渋谷周辺の食文化や歴史、生態系のリサーチを通じ「今、どう食が揺れているか」を探り、その成果を展覧会と飲食体験型パフォーマンス、そして特設ウェブサイトで公開。

2025年度募集概要

アート・インキュベーション・プログラム メンター

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  • 清水知子(文化理論、東京藝術大学教授)
  • 関治之(一般社団法人コード・フォー・ジャパン代表理事)
  • 水野祐(法律家/シティライツ法律事務所) ほか
募集活動テーマ「これからのコモンズ」

テクノロジーの発展が拓いた新たな活動空間「デジタル・コモンズ」、地球環境や生態系の自然資源「グローバル・コモンズ」等の考え方を前提に、これからの社会や個人の在り方を考えるための「これからのコモンズ」を思考するアイデアや姿勢、ナラティブを、市民を巻き込んで実験・触発(インスパイア)する、あらゆるクリエイティブな企画・表現活動を募集。例として:

  • ブロックチェーンを用いたこれからのコミュニティの提案と試行
  • 環境問題や気候変動への思考を促す映像作品
  • 身体感覚や知覚、世界の捉え方を変容させるパフォーミング・アーツ作品
  • 都市・公共空間を新しいストリートに変容する仕掛けの提案 など
フェローへのサポート内容
  • 制作サポート
  • レベルアップサポート
  • プロモーションサポート
  • マネージメントサポート
フェロー委嘱予定期間

2025年7月1日から2026年3月31日まで

応募者条件
  • 日本在住であること
  • 18歳以上であること
  • 5年以上の活動履歴を有すること
  • 応募した企画を2025年12月~2026年2月の間にCCBTまたは都内で発表すること

その他詳細は公式サイトで確認できる。