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多島美を表現

ユネスコで創設された建築賞である「ベルサイユ賞(世界ベルサイユ賞機構)」の表彰式が2024年12月2日(月)にパリのユネスコ本部にて開かれ、10周年を迎える2024年に新たに設けられた「Museums」(美術館・博物館)のカテゴリーにおいて、建築家・坂茂が手がけた下瀬美術館(広島県大竹市)が最優秀賞であるベルサイユ賞を受賞した。

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ベルサイユ賞は2015年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の本部で創設された建築賞で、世界中の空港、商業施設、ホテル、スポーツ施設など8つのカテゴリーを対象に著名な建築家や哲学者らの審査によって選出される世界的建築賞。各部門でノミネートされた中から3施設に対して、最優秀のベルサイユ賞、内装特別賞、外装特別賞の3つの賞が授与される。

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下瀬美術館は瀬戸内海に面した約400メートル幅の美術館で、環境を最大限にいかしました。水に浮いて動くギャラリーや木造の建築など色々なイノベーティブなものが評価されたと考えています。自由に設計させていただいた初めてのチャンスで、下瀬ゆみ子館長をはじめ多くの関係者の皆様に感謝しております。

建築家・坂茂

2024年「世界で最も美しい美術館」ノミネート施設

坂茂

1957年東京生まれ。1984年クーパー・ユニオン建築学部卒業(ニューヨーク)。1982 - 1983年磯崎新アトリエに勤務。1985年に坂茂建築設計を設立。1995年から国連難⺠⾼等弁務官事務所(UNHCR)コンサルタント、同時にNGO Voluntary Architectsʼ Network (VAN)設⽴。プリツカー建築賞(2014年)、紫綬褒章(2017年)、高松宮殿下記念世界文化賞(2024年)など受賞。

下瀬美術館(Simose Art Museum)

2023年3月に広島県大竹市にオープンした美術館。建築家・坂茂氏が設計。コンセプトは「アートの中でアートを観る。」。施設を象徴する水盤に並ぶカラフルなキューブ型の「可動展示室」は、坂氏がせとうちの島々から着想し、水の浮力によって動かし配置パターンの変更が可能な世界でも類のない展示空間。展示作品の鑑賞とともに、季節の草花が風にそよぐ「エミール・ガレの庭」や、瀬戸内の多島美を望める展望エリア「望洋テラス」の散策も楽しめ、建築とアートを堪能するひとときを過ごすことができる。

下瀬美術館 概要

所在地広島県大竹市晴海2丁目10-50
URLhttps://simose-museum.jp/