ジェームズ・ダイソンアワード2020
ジェームズ・ダイソン財団は、同財団が主催する国際エンジニアリングアワード、James Dyson Award 2020 (ジェームズ・ダイソンアワード)の募集を2020年3月19日から2020年7月16日まで行う。本アワードの課題は「問題を解決するアイデア」であり、エンジニアリング、デザインを学ぶ学生や卒業生にとって、世界を舞台に自らのアイデアを発表できる機会となっている。国際最優秀作品には賞金30,000ポンド(約420万円)が贈られます。今年から新たにサステナビリティアワードが新設され、受賞者には国際最優秀賞と同じく30,000ポンド(約420万円)が贈られる。
サステナビリティアワード新設を決定したジェームズ・ダイソンは次のように述べている。
毎年、現存する深刻な問題解決に取り組む若者の独創性やアイデアの源泉となる想いに心を動かされます。ジェームズ・ダイソンアワード応募作品の多くは、エンジニアリングとテクノロジーで世の中をより良くすることに焦点を当てています。エンジニアや研究者は、持続可能な未来を創り出すことに重要な役割を担っています。そのことを体現する1つの形として、環境面に取り組むアイデアを称する、2種目となる国際賞を新設しました。
最高の発明は多くの場合、シンプルでありながら現実世界の問題をスマートな解決策へと導く。 過去受賞作品には、プラスチック廃棄、再生エネルギー等の課題に取り組んだものがある。2019年の国際最優秀作品であるMarinaTexは、魚廃棄物と紅藻類を活用した、家庭でたい肥化可能なバイオプラスチック。プラスチック製品寿命を循環型へとシフトさせるのに寄与する。
ジェームズ・ダイソンアワードは2005年の初開催の時から一貫して「問題を解決するアイデア」をテーマに掲げ、革新的で起業家精神に溢れたエンジニアリングやデザインを専攻する若者に挑戦を促してきた。国際最優秀賞受賞者は5組中1組の割合で、アイデアのビジネス化に成功している。
受賞は国際的なメディア露出の機会となり、その先の投資や開発を促進させるきっかけの1つとなります。2018年、米国で国内最優秀賞に選ばれた水道管の水漏れを検知する装置Lighthouseや、中国で同賞を受賞した汚染された湖の水質を浄化するロボットORCAといった過去受賞者は起業に成功している。 2019年、日本で国内最優秀賞を受賞したPROLO開発リーダーは受賞後から今後の展望について次のように語る。
実績として業界での信頼度が高まり、別の仕事を紹介される機会や、別プロジェクトにおいて任される役割が増えたように思います。起業することを目的とせず、あくまで製品販売の早期の実現を最優先に、共同開発体制の確立に向けて動いています。
審査方法
国内審査員が各対象国より次審査へ進メル作品を最大3作品を選出し、その中の1作品が国内最優秀賞として賞金が贈られる。国際審査となる第2審査では、ダイソンのエンジニアが第1審査通過作品を審査し、国際TOP20を選出。最終審査では、ジェームズ・ダイソン自身が国際TOP20作品から国際最優秀賞1作品、準優秀賞2作品、そして新設のサステナビリティアワード作品を選出する。
サステナビリティアワード
新たにサステナビリティ(持続可能性)に貢献するアイデアを表彰するアワードが2020年度より追加。サステナビリティアワードは、ジェームズ ダイソンが国際TOP20作品から選出する。該当する作品は、今日のサステナビリティ(持続可能性)課題に着目するもの。アイデアだけでなく、使用する素材、開発過程、製造方法にサステナブルな要素を活用するアイデアも含む。
James Dyson Award 2020開催概要
応募テーマ | 問題解決のアイデア |
応募締切 | 2020年7月16日(木) ※日本時間締切:2020年7月17日(金) 午後5時 |
対象国 | 27の国と地域 |
応募対象 | 18歳以上のデザイン、エンジニアリング(工学)、プロダクトデザイン、工業デザインを専攻する学生 (専門学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院)や卒業・修了して4年以内の方 |
応募方法 | ホームページ にてユーザー登録後、必要提出物を所定フォーマットに入力して応募 URL:https://www.jamesdysonaward.org/ja-JP/ |