資源が大切に循環されていく社会を目指す
東京都内の飲食店や小売店を中心に廃棄予定のコルク栓を回収・再資源化し、新たな製品や再生素材として世の中へ発信する「TOKYO CORK PROJECT」を主導するGOOD DEAL COMPANYは、「TOKYO CORK PROJECT」により再生されたコルク素材が、KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)の地中図書館にて採用されたことを発表した。千葉県木更津市の人と農と食とアートが融合した複合施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」内にある、木や草花が生い茂る土の下に、洞窟のように横たわる図書館。
土の中の微生物と共生して植物や野菜が成長するように地中に潜り込んで、本と出会い、知を蓄え、想像する力を養う。自然や農的な暮らしに関するものを中心に、詩、哲学、歴史、宗教、科学や経済にも独自の広がりやつながりが感じられる選書の数々が並んでいる。建築はNAP建築設計事務所の中村拓志、選書は「book pick orchestra」の川上洋平。
その地中図書館の本棚の間を抜けると天井から優しい光が差し込むホールが現れ、ドーム状の壁一面には本がびっしりと並んでいる景色は圧巻。この読み聞かせのためのホール内、ベンチや階段でTOKYO CORK PROJECTの再生コルク素材を使用。また、安全性のため書棚のコーナーガードとしても使用している。コルクは天然素材で断熱・遮音・防水・弾力・軽量・絶縁性など多くの機能特性がある。
TOKYO CORK PROJECT
大量消費都市に眠る素材を新たに発掘するため独自のリサイクルネットワークを構築し、素材を必要とする企業に「再生コルクやその他廃材を活用する選択」を提案、貴重な資源が大切に循環されていく社会を目指す。コルクは天然素材(コルク樫の樹皮)でありながら、断熱・遮音・防水・弾力・軽量・絶縁性など多くの機能特性があり、ウレタンやゴムなどの石油系素材と代替できるポテンシャルを秘めている。2010年にプロジェクトを始動。きっかけは、飲食店にて発生する大量に捨てられるコルク栓を目の当たりにし「もったいない」と感じたこと。サーキュラーエコノミー(循環型経済)を目指す潮流で、「大消費都市を再生資源の宝庫である」と捉え直すアーバンエコロジーを提唱している。この取り組みの中では、様々な立場の人々が携われるダイバーシティー & インクルージョン、オープンイノベーションを採用し、リサイクル工程の一部と、商品製作を障害者就労支援法人と協業している。
地中図書館 概要
時間 | 12:00 – 17:00 |
休館 | 毎週火曜日、水曜日(祝日を除く) |
予約 | こちらから |
入館 | 無料 |