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地域コミュニティの拠点を目指した「 のだのこども園」がキッズデザイン賞を受賞

千葉県野田市の学校法人加藤学園が運営する保育所型認定こども園「のだのこども園」が、第14回キッズデザイン賞の「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」を受賞。

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本園は「みんなで共につくる、開かれた園」を軸とし、在園児だけでなく、卒園生の保護、さらには周辺地域の人がいつでも集える地域交流スペース「のだのま」を設計に組み込むことで、園に関わる人を増やし子ども達の触れる社会を広げる「地域ぐるみの子育て」の実現を目指した。

その背景には、これまで隣接の野田北部幼稚園で4,000名以上の卒園児を送りだすなかで、卒園のタイミングでの関係性の消滅や共働き家庭の増加などによる役員活動への参加の難しさなどが顕在化していた事実がある。

「孤育て」と言われるほど過酷な社会状況の中で、子どもを育てていく難しさや、子ども達の触れる社会(出会う人の多様性)が狭くなっていることに対しての問題意識から、多様な人々とともにつくりあげていく「地域ぐるみの子育て」が必要と考え、40年以上運営してきた幼稚園の隣地に、新たなこども園が生まれた。

設計は、水上哲也建築設計事務所 一級建築士事務所が担当。

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子どもたちの豊かな出会いを園舎が見守る

園舎の設計

園舎には保育機能とは別に、地域交流スペースや子育て支援スペース、地域へ貸し出せる大きな遊戯室などの機能を整備。

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ダンスレッスンやセミナーなど 100人規模でのイベント開催も可能

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有志の保護者が企画運営する地域スペース「のだのま」

樹木など既存の外部環境に手を加えず建築に取り込み、全ての部屋が園庭に面する細長い造りとなっている。保育室や職員室からなる「保育棟」と、地域へ開放する「交流棟」の異なる機能でわかれているため、地域に開きながら運営管理がしやすい構造だ。

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園舎内に樹齢100年のけやきを取り込んでいる

地域交流スペースは利用者の自発的なアイデアを元に日常的にワークショップが企画されている。運営も保護者有志によるボランティアによるものであり、元パティシエの保護者による子供も一緒に参加できる料理教室やクラフト教室など、この園を構成するコミュニティの広さが多種多様な活動を生み出している。

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打ち上げ花火の観覧席、演奏会やダンスの発表ステージとしても利用される

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園舎を形どったこども園のロゴ。左側が交流棟、右側が保育棟を表現。みんなで創る積み木がモチーフ

キッズデザイン賞とは

キッズデザイン賞は、特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催、経済産業省、内閣府、消費者庁が後援する、子どもや子どもの産み育てに配慮した
すべての製品・サービス・空間・活動・研究を対象とする顕彰制度。
優れた作品を選び、広く社会に発信していくことを目的に創設された。子ども用にデザインされたものはもちろん、大人・一般向けに開発されたものでも、子どもや子育てに配慮されたデザインであればすべてが対象となる。