人気コピーライターが「ネーミングの秘訣」とその思考プロセスを初公開
広告・マーケティングの専門誌を発行する宣伝会議は、『なまえデザイン そのネーミングでビジネスが動き出す』(小藥元著)を、2023年5月23日から全国の書店とオンライン書店で発売する。「なまえ」をつけたこと・変えたことで、売り上げがどれほど変わったのか。その「なまえ」を生み出す手前で、ブランドの価値をどう捉え、咀嚼し、考え、そこにたどり着いたのか。ヒットには何が大切なのか…など、本書では、これまでの著者の経験と自身が携わった具体的な事例を用いながら、ネーミングに至るまでの思考のプロセスを明かす。
話題の商品・サービス・施設名を手がける人気コピーライターが明かす「ネーミングの秘訣」
商品名、施設名、サービス名、プロジェクト名など、それぞれに固有の名前をつけること。それを「ネーミング」と言う。本書は、コピーライターとして18年のキャリアを持つ著者・小藥元が、「ネーミング」をテーマに書き下ろした書籍。しかし、この本は「ネーミングスキル」を伝える趣旨で書かれたものではない。著者が定義する「なまえ」とは、名詞を超えて「何かの事象や対象を、人がそう呼ぶ・名づける」という「呼び名全て」。「なまえ」とは書いて終わりではなく、むしろそれが始まりであり、そこから育てるもの。そして、「なまえデザイン」とは、なまえから始まるコミュニケーションやひろがる未来をデザインすることを指している。また、「熱盛」「オロポ」など、著者が日常の中で注目した「なまえ」も独自に解説。さらに、企業経営者、ファッションブランドのデザイナー、建築家、アートディレクターなど、さまざまな立場で「なまえ」と関わる人たちに、その名づけ方や考え方をインタビューし、多様な視点から「なまえデザイン」への考察を深めていく。
「同じカテゴリーにある他社とは違う言葉で、自社のサービスや事業の価値規定をしたい」
著者のもとには、近年そんな「言い換えたい悩み」「再定義したい悩み」を持つ企業からの相談が増えていると言う。企業の価値を言語化したり、企業のコトやモノに名づける行為は経営やビジネス、さらには社員のモチベーションなどにも密接に関わる重要なこと。「なまえデザイン」とは商品やサービスなどに新たに「なまえ」を付けることだけではなく、事業や経営の未来までも考えていくことである。
小藥元(こぐすり・げん)
クリエイティブディレクター / コピーライター。1983年1月1日生まれ。早稲田大学卒業後、2005年博報堂入社。2014年meet & meet設立。主な仕事に、FIBAバスケットボールワールドカップ2023テレビ朝日「1歩、1本、日本。」、TikTok「もっと世界を好きになる。」、KAGOME「よろこびを、一から土から。」、NHK 連続テレビ小説『おかえりモネ』「晴れ、雨、進め。」、川崎市「Colors,Future!いろいろって、未来。」、岡山県「暮らしJUICY!」、ダイハツROCKY「新自由SUV」、アンパンマンこどもミュージアム「いっしょにわらうと、いっぱいたのしい。」、池袋PARCO「変わってねえし、変わったよ。」、マイケル・ジャクソン遺品展「星になっても、月を歩くだろう。」などのブランドコピー開発に加え、大ヒット商品「まるでこたつソックス」、人気サウナ宿泊施設「かるまる」、PARCO「パルコヤ」、コメダ珈琲店「ジェリコ」「小豆小町」「コメ黒」、モスバーガー × ミスタードーナツ「MOSDO!」、DAISO「THREEPPY」、Panasonic Homes「artim」、Google「肯定度」、YAHOO!「Yell Market」、clear「SAKE HUNDRED」などのブランドネーミング多数。ブランドコンセプト及びコピー開発をコアに、様々な企業の事業定義、CI策定、ブランディングプロジェクトをリードする。
本書の構成
- CHAPTER1:「なまえ」とは何者か。
- CHAPTER2: モチベーションをクリエイティブする。
- CHAPTER3:「伝える」から「巻き込む」へ。
- CHAPTER4: 距離を縮める。愛される。
- CHAPTER5: IからWEヘ。自分の言葉ではなく、みんなの言葉のSNS時代。
- CHAPTER6: 価値ピラミッドをつくる。
- CHAPTER7: 瞬発力と一言筋
- CHAPTER8: ビジネスにブレークスルー。社会に大きな風呂敷。
- CHAPTER9:「なまえ」に思想と意思を。
コラム
- THINKING1:価値と価値
- THINKING2:コピーは「この指とまれ!」と「こっちだ!」
- THINKING3:グッドネーミング・ブランディング
- THINKING4:愛デンティティー・ブランディング
インタビュー
- 「経営者の自分」と「顧客の自分」で会話しながら決めた名前 嵜本晋輔
- 「授かり」と「導き」か ら生まれたブランド名と理念 松場登美
- 言葉があることによって、人間が「人間」になる。建築が「建築」になる。 手塚貴晴・手塚由比
- 名前を拠り所に、手を動かしてたどり着くロゴのかたち 服部一成
- 木住野彰悟さん に 聞く「なまえデザイン 」
- 佐藤孝好さん に 聞く「なまえデザイン 」
- 古谷萌さんに 聞く「なまえデザイン 」
『なまえデザイン そのネーミングでビジネスが動き出す』書籍概要
発売 | 2023年5月23日 |
著者 | 小藥元 |
定価 | 2,200円(本体2,000円+税) |
判型 | 四六判 368ページ |