バウハウスとTECTAに受け継がれる機能主義的デザイン思想を知る企画展
「TECTA MIT MARUNOUCHI -バウハウスとテクタの名作家具展-」がアクタス・丸の内店で2025年2月22日(土)から4月20日(日)まで開催される。本展では、わずか14年間(1919~1933)という短い期間にもかかわらず現在の建築・工業デザインの礎を築き、いまもなお影響を与えるドイツの芸術学校「バウハウス」に魅了され、そのデザイン思想を現代に受け継ぐ稀有なドイツのファニチャーブランド「TECTA」のプロダクトを展示。バウハウスのデザインを感じ、同ブランドの軌跡を知る構成となっている。
なお、TECTAは3月19日(水)から国立新美術館で開催される「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」にも出展する。
ジャン・プルーヴェが実現できなかったチェアの直筆スケッチとTECTAが製品化したそのチェアを展示
TECTA社の創業者アクセル・ブロッホイザーがバウハウスと並び師とあがめていたのがフランスのデザイナー、ジャン・プルーヴェ。プルーヴェが描いたイージーチェアのスケッチを元にブロッホイザーが具現化したことから二人の親交が深まった。本展ではその直筆スケッチとのちに製品化された実物「D80」が展示される。
- TECTAが再現したプルーヴェのイージーチェアD80
- 背の角度が変わるリクライニングチェアとは異なり、座面が後方にスライドすることでシート全体がリクライニングする
バウハウスのオリジナルコレクション約10点が集結
TECTAはバウハウスから誕生した家具を最も多くコレクションし、現在も作り続けている。そして、そのデザイン思想を受け継いだ新たなプロダクトを発表し続けている、世界でも類を見ないブランド。本企画展では、TECTAが作るヴァルター・グロピウス、ミース・ファン・デル・ローエ、マルセル・ブロイヤーといったバウハウスを代表するデザイナー陣の名作コレクション約10点を展示。加えて、バウハウスのデザイン思想から着想を得て、現在に継承するTECTAのオリジナルコレクションも一堂に集結する。
展示作品例
TECTA F51 ARM CHAIR
バウハウス初代校長を務めたヴァルター・グロピウスが自身の執務室用にデザインした片持ち構造のアームが特徴のアームチェア。
TECTA D42 ARM CHAIR
モダニズムを代表する建築家ミース・ファン・デル・ローエがデザインしたカンティレバーチェアの傑作。
TECTA D4 CHAIR
マルセル・ブロイヤーが、画家ワシリー・カンディンスキーのためにデザインしたワシリーチェアに、折りたたみ機能を追加した進化モデル。
TECTA D40 ARM CHAIR
マルセル・ブロイヤーが1928年にデザインしたカンティレバー構造の椅子。多くのカンティレバーチェアの中でも、アームからレッグへと弧を描きながら繋がっていく美しい曲線が特徴。
TECTA M21 DINING TABLE
ジャン・プルーヴェがTECTA社のためにデザインした天板を元に、彼の没後に土台部分を追加して発表したテーブル。天板の一辺は直線だが、残る三辺はそれぞれに異なる曲線を描く。この不定形なラインで座る人数を限定しない形状は、微妙な視線のズレでさまざまなシーンに対応し、心地よい距離感をもたらしてくれる。
「TECTA MIT MARUNOUCHI バウハウスとテクタの名作家具展」開催概要
会期 | 2025年2月22日(土)~4月20日(日) |
時間 | 11:00~21:00 ※日祝 ~20:00 |
会場 | アクタス・丸の内店 |
料金 | 無料 |
URL | https://tinyurl.com/ye26c8zd |