レベルソのタイムレスなデザインを称える
2023年、ジャガー・ルクルトはφ(ファイ)の文字で表され、美しさを表現すると世界共通で考えられている神秘的な数字にオマージュを捧げる。今では黄金比として知られる比率は、自然界や人間が創造した傑作によって伝えられる美しさと調和に関する共通の基準であり、人間が本能的に最も美しいと感じる比率である。
黄金比
アールデコの芸術運動の全盛期であった1931年に誕生したレベルソのオリジナルデザインは、黄金比で成り立っている。φ(ファイ)のギリシャ文字で表され、近似値が1.618となる神秘的な数字である黄金比は、世界共通で美しさと調和を表現すると考えられている。ジャガー・ルクルトのレベルソは、時計製造において、この原則を最も雄弁に物語る。誕生から90年以上にわたり、さまざまなバリエーションのレベルソのケースが発表されてきたが、オリジナルの比率はコレクションの土台であり続けており、今でも黄金比がレベルソのデザインを定義し続けている。
レベルソ2023年新作の発表
ジャガー・ルクルトは、Watches and Wondersにて、1930年代初期のレベルソのデザイン比率を決定した黄金比の旗手であるレベルソ・トリビュート コレクションの3つの新作を発表。レベルソ・トリビュート・クロノグラフは、1996年に発表された画期的なレベルソ・クロノグラフを称えます。美しく精巧に作られたクロノグラフ機構を裏面から眺められ、表面と裏面の両方に時刻が表示される新しいキャリバー860を搭載する新しいデザインとなっている。レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンは、複雑機構を超薄型のデュオムーブメントの中にフライングトゥールビヨンを収め、第2時間帯は裏ダイヤルに表示されている。
幾何学と美の魅力的な関係
人間として生まれつき美しいものに惹かれる。美しいものを求める理由や美しさの定義、その魅力の基準を測る方法を知るために、何千年もの間、文明はなぜ美しいものに惹かれるか、その秘密を解き明かそうとしてきた。レベルソがデザインされた1931年、ルーマニアの王子であり、哲学者であり数学者であったマティラ・ギカは、1927年に執筆した『自然と美術における比例の美学』に続いて『黄金比』を出版した。この書籍では貝の螺旋、花弁の配置、松かさの構造などの身近な有機体の形態とともに、より大きく果てしないスケールの銀河の形状やハリケーンの渦巻き模様など、ファイが見られる多くの例がまとめられている。『黄金比』はまた、人類の最も美しい創造物にもファイが存在することを示し、建築、芸術、音楽においてファイに隠されてる価値をどのように探求したか説明した。また、その謎が古代ギリシャのピタゴラスの数字から現在まで、どのように途切れることなく伝えられてきたかを振り返っている。このように、ギカは美の精神性や創造物全体をつなげる秘密の調和をより深く理解するための扉を開いた。
長い歴史
これらの謎へ問いかけは、マティラ・ギカの書籍より200年以上前の紀元前300年にユークリッドが著した『幾何原本』から始まる。ユークリッドは、この本の中で「外中比」という言葉を使用し、ファイが書物で初めて定義される。意図的に、または美しさへの自然な本能から、偉大な建築家や芸術家たちは、はるか昔からこの比率を作品に採用してきた。現在では一般的なクレジットカードから自動車のデザイン、多くのブランドロゴまで、さまざまな日常品の中にこの比率を目にすることができる。黄金分割という言葉は、1835年にドイツの数学者マルティン・オームが初めて使用し、心理学者のアドルフ・ツァイジングによって広まることとなる。彼は黄金分割を「美と完全性を追求するすべての形成要素の基本原理を含む普遍的な法則」と定義した。
ジャガー・ルクルト
スイスのジュウ渓谷に位置するジャガー・ルクルトは、すべてのタイムピースを自身の工房内で設計、開発、装飾、製造する唯一のマニュファクチュール。すべての時計の製造を自身の工房内で全工程行うためにマニュファクチュールは設立当時からあらゆる職人、技巧、技術をひとつ屋根の下に結集し、卓越した時計製造を行っている。